択捉元島民2世ら「後継者の会」 北方領土、記憶継承へ

 北方領土択捉島の元島民2世らが10日、島の記憶継承を目的とする団体「択捉島後継者の会『しるし』」を設立し、札幌市で総会を開いた。元島民が高齢化する中、2世や3世が中心となって活動を活性化させる狙いがある。(共同通信2024/3/10)

 設立時点の会員は元島民の子や孫計30人。戦前の島に関する資料収集や、次世代に記憶を引き継ぐことなどに取り組む。団体名の「しるし」は、島の村名紗那、留別、蘂取の頭文字を取った。

 千島歯舞諸島居住者連盟(同市)によると、終戦時に約1万7千人いた元島民は、昨年末時点で5千人余りまで減少。平均年齢は88.2歳で、返還運動を若い世代に引き継ぐことが課題となっている。

北方領土択捉島の元島民2世らが開いた、島の記憶継承を目的とする新しい団体の設立総会=10日午後、札幌市

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