択捉島・内岡の賃貸用アパート建設 工期が延びて事業費増加 資材高騰と人手不足

サハリン住宅ローン庁は公共調達サイトに2件の入札を公告した。択捉島キトヴィ(内岡)で建設中の賃貸アパート2棟(18戸、24戸)の入札で、4年前に着工した物件だが、工期が延びて資材や人件費などの価格が上昇したためだ。24戸入居のアパートは完成までに3,500万ルーブル、18戸のアパートは2,167万ルーブルを追加するが、これだけで済むかどうかは不明だ。このため契約書草案には「最終価格は、当事者によって合意される」と書かれている。キトヴィの4棟が着工したのは2017年。サハリンのホルムスクの会社が請け負い、基礎工事までは順調だったが、すぐに行き詰まり現場から作業員の姿が消えた。その後、別の会社の作業員が到着したが、またしても作業はストップ。最初の契約では2018年末までに2棟を引き渡すことになっていたが、2019年末に延期された。請負業者が代わり、今度は沿海地方の会社が作業を進め、2020年末に何とか1棟を引き渡した。現在は、ユジノサハリンスクの会社が現場に入り、今年11月~12月に2棟目の引き渡しを行う予定だ。今回入札にかかる2棟(18戸、24戸)の工事は加速している。択捉島での住宅建設はリスクが大きいビジネスだ。第一に建材や設備の配送の問題だ。本土ではいつでも必要な時に適正な価格で製品を確保できるが、択捉島では納期は気象条件によって制限される。建材価格は飛躍的に高騰しているのに価格は契約書にある通り、変わらない。請負業者によると、砕石は地元で購入するより、外から持ち込んだ方が安いという。第二の問題は、資格を有する作業員の不足だ。島内の作業員はすでに現場を持っている。資格を有する労働者は本土やサハリンから手配しなければならず、旅費や住居費などの負担が増える。2棟は来年6月30日の引き渡しを予定している。(サハリン・インフォ2021/11/2)

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