❐北方四島の話題
東京新聞2019/11/14
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【モスクワ=小柳悠志】ロシア紙「ノーバヤ・ガゼータ」が、北方領土をテーマにしたドキュメンタリー映画をウェブ上で公開している。日本人の元島民が抱く望郷の念を軸に構成、北方領土返還運動にも触れるなどロシアメディアでは珍しい試みとなっている。映画は「島民」と題し、ロシアの特派員が二月に北海道根室市などでインタビューした内容を三十五分に収めた。両国の政治的な立場ではなく、過去の戦災や領土問題に苦しむ市民を取り上げているのが特徴だ。日本人は元島民ら五人が登場。歯舞群島で終戦を迎えた男性は、旧ソ連兵が上陸した時の混乱を回顧したほか、北方領土返還運動の集会を取材し、「鳥や魚には国境はないのに、なぜ(人は)行き来できないのだろう」との声も拾った。同紙はゴルバチョフ元大統領が出資し、プーチン政権と距離を置く独立系として知られる。広報担当者は本紙に「日ロの市民が互いに理解を深め、距離が近づく機会になれば」と語った。
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