北方領土の択捉島・紗万部で見つかった戦前の日本の缶詰工場跡 観光スポットとして整備

択捉島の話題

択捉島のコンセルブナヤ湾(бухте Консервной 戦前の紗万部)で2016年に発見された日本の古い村が整備され、観光スポットとしてオープンする。

発見したのはギドロストロイ社に勤めるドミトリー・コレリン(Dmitry Korelein)氏。湾にふ化場を建設する作業の過程で、まず階段を発見した。その後、入り口の輪郭が現れ、それが煉瓦の壁で囲われた聖堂であることが分かった。他にも割れた皿や子供の靴、たき火をする場所などを見つけた。

戦前、この場所には日本の缶詰工場があり、村を去る時に日本人はすべてのものを燃やした。日本のモノに混じってロシアのサモワールなども見つかっているが、専門家によると、これはコサックが日本人の後に住んでいたことを示している。

遺構の整備は1週間前に終了し、来年のオープンに向けて道路を開いている。現在は、海から船でしか行けない。(サハリン・クリル通信2018/9/10)

(筆者註) 
戦前、択捉島の紗万部には択捉漁業の主力缶詰工場があった。ソ連軍上陸後、接収され、1948年に強制的に退去させられるまで、日本人はソ連人の監督のもとで働かされた。記事には「村を去る時に日本人はすべてのものを燃やした」とあるが、そうした事実はない。

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