ウクライナでの特別軍事作戦に参加した兵士が元の生活に戻りつつある。択捉島を管轄するクリル地区行政府は、島に戻って来た「英雄」たちのために大規模なプロジェクトを開始した。
2022年の部分動員で召集された地元住民のニコライ・ツェネフさんは、戦場で重傷を負い島に帰還した後、リハビリを経て社会復帰を果たした。
ツェネフさんはロシア中央部のペルミ地方出身で、2011年に択捉島に移住した。ヤースヌイ空港の建設に参加した後、自分の自動車修理会社を立ち上げた。
部分的な動員が始まり、ツェネフさんは多くのクリル住民と同様に、不安と祖国への敬意を持って状況を受け止めた。
「祖国がそう言うなら、そうしなければならない」–彼はロシア軍に入隊し、第39旅団の偵察中隊に配属された。ある戦闘任務中に重傷を負い、除隊となった。
ツェネフさんはリハビリについて語る際、家族や愛する人からのケアの重要性を指摘した。「いつも私を支え、あきらめさせなかった妻、そして親戚、愛する人々、そして 戦争参加者である私たちに援助を提供してくれる基金に心から感謝しています」
サハリン州のリマレンコ知事は「関与」プロジェクトを立ち上げた。このプロジェクトでは、地方自治体と関係する住民が動員された兵士や契約軍人への援助金を集め、家族にも支援を提供している。
ツェネフさんは軍隊生活の困難と苦難について語った。彼は、戦友の団結と相互援助、そして人道支援や追加装備の購入資金集めなどに積極的に取り組んでいる後方の同胞の支援がいかに重要であるかを指摘した。
現在、ツェネフさんは択捉島の観光事業の発展に積極的に関わっている。自分でゲストハウスを経営し、島の歴史とユニークな自然を紹介するエキサイティングなツアーも企画している。「私たちの故郷である素晴らしい択捉島を人々に紹介できることを嬉しく思います。ゲストがまだ知らないことを伝え、驚かせたり感動させたりできるものを見せるのが好きです」と語った。(sakh.online 2025/1/27)