北方領土・択捉島クリリスク(紗那)で5日、ケガをして地面に力なくうずくまっていたオジロワシが救出され、治療のため飛行機でサハリンに搬送された。
救出のきっかけは、交通監督局クリル支部の職員であるウラジミールさんが、地面にうずくまるオジロワシと、その周りを歩き回っている犬のビデオメッセージを受け取ったことから始まった。
映像から判断してオジロワシは反応が鈍く、ケガをしていることが分かった。首輪をつけた犬は攻撃的ではなく、見かけない顔のオジロワシを好奇心からクンクン嗅ぎ回っていた。
「現場に到着したとき(市の中心部にあるボイラー室の隣)、すぐにワシを見つけることはできませんでした。周囲を見回すと、ワシは斜面を登ろうとしていたことがわかりました」と、ウラジミールさんはクラスヌイ・マヤーク紙(択捉島の地元紙「赤い灯台」)に語った。

ウラジミールさんと同僚のアレクサンドルさんはシートにオジロワシをくるんで、100mほど離れた動物疾病管理局に運んだ。ほとんど抵抗しなかった。同管理局のドジャン・チャケロフさんとボリス・ママトフさんはオジロワシの翼を治療し、固く包帯を巻いた。「ワシは疲れ果てており、右翼の骨が折れていた」とチャケロフさんは説明した。
クリル森林局の主任森林官ドミトリー・イワノフさんも駆け付け、サハリン州自然省に連絡し、レッドデータブックに掲載されている希少種のオジロワシをサハリンに輸送する許可を与えた。幸いなことに、この日はサハリン行きが2便あった。オジロワシは飛行機の乗客となり、サハリンのリハビリセンターに輸送された。(サハリン・メディア2025/3/5他)
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