ドキュメンタリー映画「択捉島の黄金」のプレミア上映がユジノサハリンスクのオクチャーブリ映画館・コンサートホールで行われた。530人収容のホールには満席となった。8月6日から9日にかけて、この映画はユジノサハリンスクのオクチャーブリ映画館・コンサートホールで開催される第1回サハリン国際映画祭「アイランド・スクリーン」で一般公開される。色丹島、モスクワ、ウラジオストクでも上映され、その後、インターネットユーザー全員が視聴できるようになる。

映画の主人公は漁船の船長の息子で択捉島に住む11歳の赤毛の少年ドミトリー・ニキーチン君。赤毛の少年の目を通して、クリル諸島最大の島・択捉島の広大な世界は黄金色に染まり、一つの大きな家族のように映し出される。

サハリンのテレビ局『アクヴァトリア』が制作。同社は約20年にわたり、択捉島の『ギドロストロイ』などのためにビデオコンテンツを制作してきた。択捉島での生活を語る子供を主人公にするというアイデアは、テレビ局のジャーナリスト兼編集者であるエレナ・ペレグドワ氏の発案で、本作の監督も務めている。

撮影に要した期間は2年間。主人公の少年は大きく成長した。「ぼくの家族はほぼ全員が択捉島に住んでいます。ここはクリル諸島です。ここを訪れる人は皆、特別な場所だと言います。択捉島の人々は、風に吹かれる木々のように勇敢でたくましく、何にも恐れません。天候も仕事も。父は仕事のあるところに住まなければいけないと言います。そして、私たちの島には仕事が山ほどあります。択捉島はオホーツク海と太平洋に面しています。ここのすべては漁業か、その加工業に関わっているんです」–。

プレミア上映会に出席したクリル地区議会議長のタチアナ・ベロウソワ氏は語る。
「長年、択捉島を撮影してきたテレビ局「アクヴァトリア」のスタッフは、地元住民の目を通して島を映し出すというアイデアを思いつきました。そして、感動的で、誠実で、少し素朴で、純粋で、愛に満ちた作品になりました。なぜなら、美しい故郷を愛さずにはいられないからです。そして、択捉島は愛そのものですから」(択捉島の地元紙「赤い灯台」テレグラム2025/7/23ほか)