択捉島のクリル地区議会議員団は2026年度予算および2027~2028年度計画期間予算を承認した。19日の地区議会第42回会期において最初の公聴会が開催され、議員団は主要な項目を審査した。翌日、臨時会において、主要な財務文書は2回目の読会を経て承認された。

2026年の予算は歳入が29億6,405万ルーブル、歳出が30億3,915万ルーブル、財政赤字は7,510万ルーブルとなり、クリル地区自治体は厳しい緊縮財政政策を実施し、少なくとも3年間の予備費を確保しようとしている。

予備費の一つとして、観光税が考えられる。地区議会において、来年4月1日に導入されることが決定された。しかし、予算の効果を最大化するため、今後3ヶ月以内に、島内で営業している観光宿泊施設を登録簿に含める措置が講じられる予定。この税は登録済みのホテル、ゲストハウスなどにのみ課税される。そして、税率は観光シーズン中に実際に賃貸されている物件の価格と比べて不釣り合いに低い。例えば、島内の登記簿に記載されている宿泊施設はわずか7件だが、推定では20件以上ある。残りの物件の所有者は明らかに後ろ向きだ。(択捉島の地元紙「赤い灯台」2025/12/23)
クリル地区行政府の2026年予算・税制政策指針
歳入の減少に直面した責任ある予算政策の基本原則として、均衡ある予算を維持・確保するための措置を講じること。
・潜在的収入と市有財産の利用効率の向上
・税制優遇措置の最適化とその効果の監視
・市民の生活水準の向上、快適な生活環境の創出、市政サービスの質の向上
・予算支出の効率性の向上
・市政プログラムの制度化とプロジェクトベースの管理原則の発展
2026年度クリル地区予算の主要なパラメータ
・歳入:29億6,405万ルーブル
・歳出:30億3,915万ルーブル
・赤字:7,510万ルーブル
2026年度の予算支出のうち、社会分野への支出は約11億ルーブル(総予算支出の36%)、経済分野への支出は約9億9,000万ルーブル(33%)、住宅・公共サービス・改善分野への支出は約4億2,000万ルーブル(13%)、その他5億3,000万ルーブル(17%)となっている。
2026年度の歳入予減少の要因は連邦やサハリン州からの補助金など無償収入大幅に削減されたことだ。ロシア連邦予算制度における無償収入の額は、サハリン州法案「2026年度並びに2027年度及び2028年度計画期間におけるサハリン州地方予算について」により、以下のとおり定められている。
2026年度:22億1,302万ルーブル。これは、2025年度当初予算額と比較して8億4,599万ルーブル(27.66%)の減少。2027年度はさらに減って14億4,493万ルーブル、2028年度には8億9,100万ルーブルとされている。

