中国の旅行会社「モンサン・トラベル」が中国人観光客向けに択捉島ツアーを企画している。このほど択捉島を訪れてホテルなどの調査を行った同社のユ・チンチン代表に話を聞いた。
ユー・チンチン氏は、ウラジオストクで開催された今年の東方経済フォーラムで、中国とロシア間のビザ相互廃止という歴史的な決定が下された後に、択捉島を訪れた。しかし、大手旅行会社を率いるこの中国系住民の訪問は、必ずしもフォーラムとは関係がなく、極東への関心は以前からあったという。
択捉島を訪れる中国人観光客は珍しくない。数年前、私たちは(地元紙「赤い灯台」)ある観光グループのリーダーにインタビューを行った。ゲストたちは、訪れた景色に満足していた。「モンサン・トラベル」は数年前からカムチャツカ半島への旅行を企画しているが、サハリンとクリル諸島は新しい、有望なエリアだという。
インタビュー中で、ユー・チンチン氏は発音が難しい中国名の特殊性から、「ベラ」と呼んでほしいと言った。
–ベラさん、これまで択捉島ではどこに行かれましたか?どんな印象を受けましたか?
「私たちはすでにカサトカ湾(単冠湾)とバランスキー島(指臼山)へ行きました。明日はホワイトロックス(ビラ海岸)に行く予定です。旅行の印象は素晴らしく、島は本当に美しいです!」
–自然の美しさに加えて、ホテルの快適さも同様に重要ですが、この点についてどう評価しますか?
「島内の宿泊施設、つまり客室の在庫状況に影響を与えるあらゆることを徹底的に調査するようにしています。人を旅行に連れ出すなら、写真だけでなく、実際にその場所を体験してみることも重要です。まだ全てのホテルを見たわけではありませんが、私たちが泊まったホテルはどれも良かったです。清潔で居心地が良く、とても快適でした。またヤンキトに行って、ホテルをチェックするつもりです」
–択捉島ではロードトリップからハイキング、深海釣りまで、様々なサービスを提供しています。どんなサービスにご興味がありますか?
「今のところはジープツアー、つまり車でのエクスカーションについて話し合っています。今後の展開を見守りたいと思います。でも、この島は素晴らしく、とても美しいです。中国からのお客様にもきっと気に入っていただけると思います。」
ベラによると、択捉島への最初のツアーがいつになるかはまだ未定だが、「一年で最も良い時期に、最も美しい場所にゲストを連れて行きたい」と話している。
また、沿海地方、カムチャツカ半島、サハリン、択捉島を結ぶクルーズ路線の開設も計画に含まれていると付け加えた。観光シーズンにはクリリスク(紗那)からウラジオストクへの直行便が運航していることを考えると、このクルーズ路線は極東を「一周」する機会となるだろう。(択捉島の地元紙「赤い灯台」2025/9/26)