「戦前の北方領土・択捉島紗那(しゃな)村などを撮影した写真約250枚が18日、根室市に寄贈された。(中略)写真は畑さんが村長を務めた1933~35年(昭和8~10年)の択捉島や終戦前後の根室市街など。アルバムや写真裏のメモ書きから当時の様子が分かる。北方領土の資料は限られ、初公開の写真も多いとみられる」(北海道新聞デジタル2025/9/18)
戦前の択捉島伝える写真、後世へ 元紗那村長の孫、根室市に250枚寄贈:北海道新聞デジタル

記事で紹介された写真の中で「択捉島とみられる場所で野外活動を楽しむ紗那村の畑三郎村長(左から3人目)ら」とキャプションが付された写真は、1981年に出版された「写真集 懐かしの千島」(写真集 懐かしの千島編纂委員会編)に「紗那川原の石焼きと豪快な鱒釣り風景」という説明とともに掲載されている。

写真集には、同じ日に同じ場所で撮影されたと考えられる写真がもう1枚あり、こちらは「紗那川原の鱒の石焼き」と題し、「択捉島では河原での鱒の石焼きが最高の御馳走である。ひらべったい石のフチに味噌でドテをつくり、石のカマドの上にのせて、流木などを燃やし、釣りあげたばかりの鱒と野菜をブツ切りにし、焼けてしみ出る味噌の味で茶碗酒を片手に食べる味は最高」という説明がある。写真左端の無帽の人が紗那村長畑三郎で、昭和10年頃と記されている。
