サハリンの「日本センター」で違法な教育活動 センター長に罰金3万ルーブル

日ロ関係
サハリン日本センターで日本語を学ぶロシア人学生たち=2000年12月、ユジノサハリンスク

サハリンの「日本センター」による違法な教育活動の事実が明らかになった。ユジノサハリンスクのロシア内務省当局は「昨年9月に実施した調査で、同センターが適切なライセンスなしに教育活動(日本語コース)を行っていたことが判明した。特に、センターの敷地内と組織の公式ウェブサイトの両方で、授業の開催、スケジュールの掲示、受講生の要件、使用されている教育資料に関する情報が明らかになった」と説明した。

サハリン州教育省は、同センターが教育活動の許可を得ていなかったことを確認した。ライセンスはロシア経済発展省が管理する特別登録簿にも記載されていなかった。

この結果、裁判所は1970年生まれの女性のセンター長に対し、無許可で働いていたとして有罪判決を下し、3万ルーブルの罰金を科した。2025年1月22日、控訴裁判所は判決を支持し、判決は法的効力を発した。そのため、日本センターは免許を取得するか、日本語の指導をやめるかのいずれかを迫られることになる。(sakh.online 2025/1/31)

ロシア内務省がサハリンの日本センター長に罰金 日本語講座開催「違法な教育活動」と主張
(共同通信2025/1/31)

ロシア内務省は31日、日本政府が極東サハリン州の州都ユジノサハリンスクに設置した日本センターで許可のない「違法な教育活動」があったと発表した。小事件を扱う調停裁判所の判決で、センター長が3万ルーブル(約4万7千円)の罰金を科されたと明らかにした。

発表によると、昨年9月に内務省が同センターを調査した際、許可を得ずに日本語講座を開催していることが判明したという。

林芳正官房長官は31日の記者会見で、1996年の開設以降、問題はなかったとして「理解に苦しみ、極めて残念だ」と批判した。「多くの市民に日本語講座を提供し、対日理解の促進に大きく貢献してきた」と強調し、今後の活動は判決を精査し、適切に対応すると説明した。

ロシア、日本センターに罰金命令 林官房長官「理解に苦しむ」
(時事通信2025/1/31)

 林芳正官房長官は31日の記者会見で、日本政府がロシア極東サハリン州に設置する「日本センター」について、必要な許可を得ずに日本語講座を行っていたとしてロシアの裁判所が罰金を命じたと明らかにした。林氏は「ロシアの国内法上問題なく行われてきた活動が違法とされたことは理解に苦しむ。極めて残念だ」と非難した。
 日本センターはロシア国内に6カ所あり、企業支援や日本語教育などを実施。ロシア政府は1月、日本の対ロ制裁などを理由に同センターに関する覚書の適用終了を決定した。
 林氏は「今般の判決を精査するとともに、ロシアによる覚書適用終了の決定も踏まえ、適切に対応する」と述べた。

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