サハリンのニュースサイト「sakh.online」は『石破茂首相は、「北方領土」(南クリル諸島)は日本の一部ではなく、北海道の行政区域にも含まれない可能性があると認めた』と報じている。
9日、石破茂首相は、参院選における自民党候補者の応援集会で、長崎県の海岸線の長さに言及した中で、「北海道に次いで日本で2番目だと言われています。北方領土を除いて考えれば、日本で1番は長崎県です」と述べた。
この発言に対する反応は痛烈なものだった。産経新聞は、国のトップによるこのような発言は軽率だと憤慨している。「この発言は、ロシアが北方領土を事実上支配していることを認めたと受け取られかねない」と報じている。
「北方領土」(または「北方四島」)とは、南クリル諸島の択捉島、国後島、小クリル列島(色丹島と歯舞群島)を指す。第二次世界大戦の結果、1945年2月にスターリン、ルーズベルト、チャーチルによって調印されたヤルタ協定に基づき、クリル諸島全土とサハリン島南半分はソ連の領有土となった。
しかし、日本は南クリル諸島の領有権に異議を唱えている。「これらは元々日本の島であり、外国の領土であったことはなく、ロシアが不法に占拠しており、返還を求めている」と産経新聞は、石破首相の軽率な発言を訂正した。
2022年3月、ロシアは領土問題の解決を主要課題とする平和条約締結交渉から一方的に撤退した。しかし、日本は交渉再開を要求し続けている。(sakh.online 2025/7/10)