「占守島戦い」再現にベラルーシ、中国からも参加 千島上陸作戦80周年を記念する愛国行事開催

千島列島

クリル(千島列島)上陸作戦の永続を願う愛国行事が18日、シュムシュ島(占守島)で開催された。記念すべきこの日の主な行事は、軍事歴史記念館の第一期開館式、シュムシュ島上陸作戦の再現、国際捜索隊によって発見されたソ連兵の遺骨の再埋葬式だった。

シュムシュ島への攻撃は、第二次世界大戦中におけるソ連軍最後の大規模作戦だった。空挺部隊は敵の陣地を攻撃し、勝利を収めた。プーチン大統領は、英雄たちの偉業の永続を命じた。

式典に出席したロシア連邦大統領府第一副長官セルゲイ・キリエンコ氏は「1945年8月18日。英雄的な極東の兵士たちは、手にしたのは小火器のみで、ほぼ10倍もの戦力を持つ敵軍に対し、決戦へと突き進んでいます。戦車や機関銃を相手に、彼らは死を覚悟で戦い、自らを犠牲にし、仲間を守りました。信じられないほどの勇気!信じられないほどの偉業。今日、私たちは伝説的なクリル上陸作戦の英雄たちの勇気に敬意を表します。プーチン大統領の指示により、全国各地で新たな英雄たちの記念碑が建立されています。ルジェフの記念碑、ここ極東のシュムシュ島の記念碑、そして英雄の地ドンバスの記念碑などです。これは真の愛国心、偉業、そして勇気のリレー競技であり、特別軍事作戦の参加者たちは、大祖国戦争の英雄たち、そしてクリル上陸作戦の英雄たちからそれを引き継いでいます。これは、80年前も今も、勝利は我々のものだということを意味しています!」と挨拶した。

ロシア副首相ユーリー・トルトネフ氏は「シュムシュ島は我が国の歴史において重要な1ページです。第二次世界大戦はこの島で終結しました。我が国の兵士たちは英雄的行為を示し、圧倒的な戦力を誇る大日本帝国軍を打ち破りました。赤軍は多大な犠牲を払って、国の利益を守り、祖国を守り、国民に安らかな空を与えました。プーチン大統領の指示により、クリル上陸作戦を記念する軍事史記念施設が島に建設されます。この施設はロシア兵の偉業を永遠に語り継ぐでしょう」と述べた。

シュムシュ島上陸作戦の当日、軍事史記念施設の第一期が厳粛に開館した。その序章は、敵の銃眼を自らの体で覆ったソ連邦英雄ニコライ・ヴィルコフとピョートル・イリチェフを称える高さ4メートルのブロンズ像だった。この偉業を成し遂げた当時、ヴィルコフは26歳、イリチェフはわずか18歳。来場者の注目を集めたのは、日本軍の戦車を背景に写真を撮る兵士たちの姿を描いた芸術的なオブジェ。1945年に撮影された、鹵獲した戦利品を手にする赤軍兵士の姿を捉えた実写写真に基づいて制作された。

サハリン州知事ヴァレリー・リマレンコ氏は「ちょうど80年前、この高地は激戦の地となりました。ソ連兵はシュムシュ島を日本軍から解放し、第二次世界大戦に終止符を打つために海岸に上陸しました。堅固な要塞を擁する敵との壮絶な戦いでした。敵は数でも火力でも我々を圧倒していました。しかし、我々の空挺部隊の闘志は強く、戦車もトーチカも掩蔽壕も止めることはできませんでした。戦闘は6日間続き、我々の勝利で幕を閉じました。クリル上陸作戦に参加した人々は英雄です!彼らの偉業を記憶に留めておくのは我々の義務です」と述べた。

戦死した英雄たちの埋葬式がセヴェルナヤ山の麓で執り行われた。遺骨は、7月1日にシュムシュ島で開始された国際捜索隊「クリル上陸作戦の足跡を辿る」のメンバーによって発見された。ロシア、カザフスタン、ベラルーシの35地域から100人の愛国者が、赤軍兵士7人の遺骨を発掘した。また捜索隊が発見した500点以上の遺留品は博物館の展示品となる。

第二次世界大戦の最後の戦いが再現された。ロシア各地、ベラルーシ、中国から再現者が初めてこの無人島を訪れ、赤軍の軍事的偉業である上陸と要塞襲撃を再現した。このイベントには、太平洋艦隊の海兵隊分遣隊が乗ったはしけや1945年式の軍服と武器が使用された。

参加者たちは、ニコライ・ヴィルコフ、ヴァシリー・コト、ピョートル・シュトフといった祖国の英雄たちの数々の偉業を披露した。カムチャツカ防衛区軍の兵士たちの、勇気と勇敢さに満ちた血みどろの戦いを再現した。「ロシア歴史再建クラブ」代表のアレクセイ・ノビコフ氏は「ロシア全土から150名以上がイベントに参加しました。兵站面では非常に困難な問題もありました。参加者はペトロパブロフスク・カムチャツキーから軍艦でシュムシュ島に到着し、上陸して1945年の現実を反映したキャンプを設営しました。参加者にとって、これは『生きた歴史』という形で行われる真の軍事史探検です」と述べた。

クリル上陸作戦で殉職した国境警備隊員を追悼し、献花式典が行われた。式典は国境警備艇PK-8号が沈没した海域で行われた。第一級国境警備艦アナディルの乗組員と、ロシア連邦保安庁(FSB)東部北極圏国境局の退役軍人が出席した。1945年8月、カムチャツカ地方国家保安人民委員部の国境警備隊と特殊破壊工作部隊の合同部隊が、上陸部隊の先遣隊として海兵隊と共に島に上陸した。国境警備艇キーロフとジェルジンスキーは、砲撃で上陸部隊を支援した。

記念すべき出来事を記念し、「シュムシュ島の道」と題された愛国的な観光ルートが開設された。全長52kmのこのルート沿いには、象徴的な171高地や隣接する165高地を含む上陸地点や戦跡がある。

クリル諸島の戦いを模した「シュムシュ島襲撃」と名付けられた障害物コースが設置された。コースを完走した参加者には上陸作戦のバッジが授与され、優勝チームには「シュムシュ島の英雄たちの継承者」の称号が授与された。

ロシア英雄センター司令官であり、大統領プログラム「英雄の時代」の参加者でもあるアンドラニク・ガスパリャン氏は「士官候補生、教官にとって、千島上陸作戦と第二次世界大戦終結80周年を記念するイベントに参加できることは、大変光栄なことです。これは、私たちの若者の愛国心教育にとって、そして第2極東戦線と太平洋艦隊の上陸部隊の偉業の記憶を継承する上で重要です。多くの点で、それは戦争全体の帰趨を決定づけました。このような取り組みを通して、私たちの士官候補生はロシア史の英雄的な一面を理解し、それを誇りに思い、そしてそれにふさわしい者となることができるのです」と語った。

クリル上陸記念日に、シュムシュ島にはロシア全土から若者たちが訪れた。「第一運動」の活動家、全ロシア児童・青少年軍事愛国大衆運動「ユナルミヤ」の参加者、青少年軍事スポーツ訓練・愛国教育開発センター「VOIN」、ロシアの探求運動、そしてロスモロデシュ・プログラム「More than Travel(旅以上のもの)」のグループなどが訪れた。また、ロシア軍事歴史協会、サハリン博物館・記念館「ポベーダ」、ロシア地理学会の代表、そして島の整備やゴミの清掃活動に参加した環境プロジェクト「クリーン・アークティック」のボランティアたちも壮大なイベントを目の当たりにした。(南クリル地区行政府テレグラム2025/8/18)

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