サハリン漁業海洋学研究所の科学者 北千島・占守島でギンザケ養殖を提案

千島列島

サハリン漁業海洋学研究所(SakhNIRO略称サフニロ)の科学者たちが北千島シュムシュ島(占守島)のベットブ(別飛)湖沼群の魚類資源に関する初の包括的な評価報告書を発表した。この大規模な研究は、著名な専門家であるアントン・マコエドフ氏とアナトリー・マコエドフ氏が執筆した。2人の研究は、北千島におけるサケ養殖に関する長年の知見の空白を埋めるもので、2024年に実施された現地調査と過去のデータの分析に基づいている。

報告では、これまで十分に研究されてこなかった資源量と潜在的漁獲量を、科学者たちが初めて定量化した。重要な結論は、ベットブ湖沼群にとって重要な種は地元のギンザケ個体群であるという点である。試算によると、養殖事業が実現すれば、ギンザケの商業的潜在能力は少なくとも50%向上する可能性がある。

同時に、科学者たちは、島の周辺を通過するだけの魚(通過資源)を漁獲する現在の沖合漁業が、科学的提言を無視して行われていることを懸念している。これは、既に脆弱な状態にある地元のベニザケとシロザケの個体群の回復を直接的に脅かすものである。

これらの研究結果は、北千島における科学的根拠に基づいた新たな漁業規制とサケ養殖プログラムの策定の基礎となるだろう。(sakh.online 2025/10/27)

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