北千島シュムシュ島(占守島)でソ連兵の遺体捜索を行っていた国際捜索隊「クリル上陸作戦の足跡を辿る」の第一陣30人の活動が終了した。7月1日からの2週間でソ連兵1人の遺体と日本軍のトーチカ、数百点の遺品を発見した。同島では、引き続き第二陣が捜索活動を継続している。

最も重要な発見は、クリル上陸作戦(千島列島上陸)に参加したソ連兵士の遺骨と、クルバトフ岬(国端崎)で発見された日本軍のトーチカだ。遺体が見つかった場所は捜索隊がこれまで何十回も通っていた場所だった。トーチカは、戦時中の地図に記載されていたが、砂に埋もれていた。「これは重要な歴史的遺物であり、野外慰霊碑群の一部にもなります」と、ロシア捜索運動サハリン支部のアルチョム・バンドゥーラ支部長は述べた。
2014年以降、シュムシュ島では134人の兵士の遺骨が発見されている。現在、捜索隊はセヴェルナヤ高地(165高地、四嶺山)、ソ連軍上陸部隊と日本軍の戦車が交戦した地域、そして上陸作戦が行われた海岸の3カ所で作業を行ってい。ソ連軍が上陸した海岸では、最も血なまぐさい衝突が起こったにもかかわらず、遺体は発見されていない。

イジェフスク出身の捜索隊員イリヤス・イブラギモフ氏は「父は30年以上も捜索を続けています。2歳の頃から、両親は私を捜索や公文書館に連れて行ってくれました。最も重要な発見は、兵士の遺体の発見です。私は毎年捜索に出かけるようにしています。これは私の人生の大きな部分を占めています。ここシュムシュでは、景色も島の歴史的価値も、すべてが素晴らしいです。モスクワの近くでは、このようなものは絶対に見られません」と話した。

シュムシュ島には、捜索隊のために、最大600人を収容できる本格的な軍事愛国キャンプが設置された。捜索隊の参加者、歴史家、様々な部署の職員が生活している。参加者の便宜を図るため、テント、食堂、消防・医療ステーション、衛生区域が設置され、木製の歩道も整備された。
捜索隊の活動は8月18日まで続き、その後、活動成果が総括される。捜索隊への参加希望者は350人以上に上り、ロシア、ベラルーシ、カザフスタンから優秀な100人が選ばれた。(astv.ru 2025/7/17)