1月18日から19日にかけて、ロシアで冬季の水鳥を数えるキャンペーン「グレーネック」が開催された。北方領土・国後島のクリル自然保護区の職員も参加し、鳥類学的なカウントを実施した。
同保護区の職員は南クリル岬(大岬)、南クリル湾(古釜布湾)とセレブリャンカ川(フルカマップ川)河口付近で観察を行った。観察中に683羽の鳥を記録した。1月としては比較的少ない数字だが、前日の強風と降雪が鳥の移動に影響を与えた可能性がある。
国後島で記録された鳥のほとんど(94%)はカモメだった。最も数が多かったのは、ほぼ一年中国後島で見られるオオセグロカモメで、冬季に南に移動するウミネコ、ワシカモメ、シロカモメの小集団も観察された。
カモメのほか、北方から越冬のために飛来するヒメウが南クリル湾で羽を休めていたほかウミアイサ、ホオジロガモ、オナガガモ、シノリガモも見られた。
ロシアでは長年にわたり、水鳥や水辺に生息する鳥の冬季調査が行われてきた。2015 年に「グレーネック」という正式名称が与えられ、以来ロシア鳥類保護連合の主催で 1 月の第 3 週末に開催されている。モニタリングにより、鳥の数を推定し、重要な越冬地を特定し、個体数の変化を追跡することができる。(sakh.online 2025/1/29)



