北方領土の国後島で野良犬の毒殺事件が相次いでいることについて、Cityakh.ruは南クリル地区行政府に説明を求めた。当局は文書で回答を寄せたが、頑なにこの問題を無視している。
回答文書によると、2024年には、攻撃性を示さなかった飼い主のいない動物137匹が捕獲され、不妊去勢手術を受けて元の生息地に戻された。これには犬26匹と猫111匹が含まれる。元の生息地に戻すことができない犬14匹は、保護施設で暮らしている。2027年までに、国後島に野良犬60匹と猫30匹を収容する市営の保護施設が建設される予定という。
また、文書によると、行政は毎年、飼い主のいない動物の捕獲について請負業者と契約を結んでいる。行政府職員はボランティアとともに飼い主のいない動物の個体数を監視し、学校や幼稚園で子供たちが動物に対する人道的な接し方を学ぶ講演会を開催したり、子供たちが動物を保護している施設を訪問するなどの取り組みをしている。こうした取り組みにより、2024年には犬が人を襲う事件はなかったとしている。
一方で「野良犬を非人道的に殺害した事例を知っているか?」という質問に対しては、直接的な回答はなかった。動物の毒殺の事実を確認し、その死因を突き止めるためには、獣医クリニック (病院) に連絡して検査を受ける必要があるが、市長室は検査の費用を誰が支払うべきかについて説明しなかった。
さらに、市長室は、未確認の薬物で犬を毒殺した犯人を見つけるために法執行機関と共同で取り組むことを「否定」した。
市の立場は非常に奇妙に見える。動物の人道的扱いについての議論や、子供たちへの教育についての話と、ユジノクリリスク(古釜布)の住民の足元に望まれない犬の死体が横たわっていること、は全く一致しない。Citysakh.ru 編集部は、事態の進展を監視していく。(citysakh.ru 2025/1/14)