国後島のクリル国立自然保護区保安局が2024年の活動報告をまとめた。
国家検査官は、クリル自然保護区の領域(国後島) 6万5,900ヘクタールとマロ・クリル保護区(色丹島と歯舞群島)の 6万7,900ヘクタールを監視している。マロ・クリル保護区の 3 人を含め、保安局には10人の国家検査官がいる。
2024年に国家検査官は徒歩で9,985kmを巡回したのをはじめ、自動車で4万1,022km、船舶で6,886km移動した。

クリル自然保護区での現地調査の回数は313回、マロ・クリルでの現地調査も132回実施し、20件の行政違反を摘発した。内訳は法人に対するものが11件、公務員に対するものが1件、個人に対するものが8件だった。
保護区内にある海洋保護区を保護するため、関係機関と遠隔(宇宙)監視に関する協定を締結したことにより、遠隔水域の保護区域内の船舶の位置を迅速に表示できるようになった。

森林の火災を防止するため2024年に101.5 kmの森林防災道路を修復し、30の案内板、20の標識を修繕した。さらに、国家検査官は、火災防止、保護地域制度の遵守、漁業規則、環境保護をテーマに市民と279回の協議を行った。
国後島の自然保護区ではシマフクロウ (ロシア連邦レッドブックに掲載されている種) の人工巣 53 個が設置され、3 か所で冬季給餌が行われている。この作業とともに、産卵のためにサケが遡上できるよう7 つの産卵川の河口清掃にも協力している。国家検査官は約 500 枚の動物学および植物学の観察カードに記録を記入し、科学部のデータベースに追加された。(sakh.online 2025/1/21)

