クリル自然保護区による長期観測によると、国後島では6月、7月、8月の月平均気温が39年間で最も高かった。6月の月平均気温は12.2度、7月は18.1度、8月は19.8度だった。これまでの最高記録は2023年に観測されたもので、6月11.3度、7月17.1度、8月19.2度だった。6月と8月の平均気温は長期平均を3度、7月は5度近く上回った。
他方、最高気温は記録を更新しなかった。6月は平年より数度高い21.7度。7月(24日)の最高気温は29.6度だった(観測開始以来の最高気温は2023年の30.4度)。8月は26.4度(同1994年の30.4度)。

気象観測の主要データは、南クリル気象観測所のデータのアーカイブを含む「天気予報」ウェブサイトから取得した。ただし、島の地理的特徴により、一部の地域では気象データが観測所の測定値と異なる場合がある。例えば、7月22日午後4時のゴロブニン火山(泊山)カルデラにおけるデータ。ゴロブニノ(南クリル気象観測所から約34km離れた場所)では、携帯型デジタル気象観測所RSTが37.0度を記録した。一方、南クリル気象観測所の当時の最高気温がわずか25.5度にとどまった。
直線距離でわずか2kmしか離れていないクリル自然保護区事務所でも、無線式バルドル気象観測所が7月24日と25日に連続して、南クリル気象観測所よりも高い気温を記録ししている。
色丹島の6月の平均気温は13.4度で、長期平均より2.6度高く、7月の平均気温は19.1度で3.5度も高くなった。8月は19.4度で、長期平均を2.5度上回ったが、2023年の記録19.8度には届かなかった。色丹島の最高気温は7月22日に30.7度を記録。過去2年間の最高気温29.9度を更新した。(kurilnews.ru 2025/9/17)