色丹島を初めて訪れたラブロフ外相に子供たちは日本の「さくら」を歌って聴かせた

色丹島の話題

色丹島のダネリアさんがテレグラム「Shikotan telegraph」(2024/11/1)で、ちょっといい話を披露しています。

アーカイブを調べていました。そのときラブロフ外相のために小さなコンサートをしたのを覚えています。そう遠くない時代、私たちの学校ではまだ日本語が教えられており、証明書にもそのマークがありました。(注 : 成績表か何かのことでしょうか) 子どもたちは「さくら」を日本語でとても抒情的に歌いました。サハリンの官僚たちは気を失いそうになりました。ロシアの大臣の前で日本の歌を歌うなんて…。日本の歌の後には華やかなロシアの民族舞踊を披露したのですが…。彼らは、ポリーナ・イワノフナ校長がその場で職から外されるだろうと考えました。すると、ラブロフは突然、私たちをカメラの前に集めました。そして「これこそあるべき市民外交である」と語りました。すると、その場が和やかになって、みんなが子供たちと一緒に写真を撮り始めました😊

ラブロフとは、今もロシアの外務大臣を務めているあのラブロフである。今朝のテレビで北朝鮮の高官と会談をしたというニュースが流れていました。

ダネリアさんが紹介してくれたエピソードがあったのは、2007年6月3日。ラブロフ外相が色丹島を訪れた時のことだと思います。

当時の朝日新聞はこう書いています。

ロシアのラブロフ外相は3日(注2007年6月3日)、北方領土の国後、色丹両島と歯舞諸島の水晶島を訪問した。ロシア外相の北方領土訪問は初めて。訪問後、外相は北方領土問題について「領土問題に関する日ロの立場は正反対だ。解決の方式は見いだされていない」と述べた。

ちょうど、ドイツで主要8カ国首脳会議が開かれる直前で、メディアは「北方四島への日本の主権を主張する日本側に、妥協する用意がないことを示すのが狙い」と書いていました。

色丹島を初めて訪問したラブロフについて、朝日新聞はこう続けて書いています。

色丹島で外相は、94年の地震で壊れ、昨年再建された学校を訪問した。学校で日本語を学ぶ生徒たちから日本語で「サクラ」の歌を披露された外相は「こんな風に日本との交流を強化する必要がある」と語った。

互いの主張や立場は違っても、国同士でまだ話が出来る、市民同士で心を通わせる交流が出来る時代でした。ああ、古き良き時代…。

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