国後島・色丹島の市長「地元住民は15%以上値上げすべきではない」と注文 航空運賃差別化には賛成

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サハリンと北方領土・国後島間の航空運賃の値上げ問題について、南クリル地区のゴミレフスキー市長は「地域の住民と観光客に異なる料金を導入するという決定は正当である」と賛意を示すとともに、「地元住民の料金は15%以上上昇すべきではない」との考えを示した。

近年のロシア本土からの旅行需要の高まりで、旅行会社が航空券を買い占める事態が発生。地元住民が購入しにくくなり、不満の声が出ていたことから、サハリン州政府は3月1日から料金に差をつける方針を発表した。

ユジノサハリンスクから択捉島、国後島への航空券は北方領土を含めたサハリン州在住者は現在の片道 6,950 ルーブル(約1万1,000円)から8,500ルーブル(約1万3,900円)に、州外在住者はそれぞれ1万8,000ルーブル(約2万9,500円)、2万ルーブル(約3万2,800円)に値上げする。

これに対してゴミレフスキー市長は「地元住民の料金は15%以上上昇すべきではないと私は考えています。そうすれば、空路や海路以外に選択肢のないクリル諸島の住民や、島を訪れてその美しさを知りたいサハリンの住民にとって、料金はかなり手頃なままになります。これにより、人々は休暇や治療に間に合うように出かけ、親戚と連絡を取ることができます」と語った。

クリル諸島は人気の観光地であり、航空または海上輸送でしか行くことができない。州当局は、旅客輸送料金をより手頃なものにするために、多額の補助金を支出している。しかし、最近、地元住民は深刻な問題に直面するようになっている。シーズンのピーク時には、旅行会社が顧客のためにチケットを大量に買い占めるのだ。このため、クリル諸島の住民は休暇、治療、勉強に間に合うように行けず、苦しんでいる。

サハリン州政府は地元住民の利益を守るために立ち上がった。地域エネルギー委員会は差別化された料金の導入問題に取り組んでいる。3月1日から、島に登録されていない人々の地域内の旅客輸送料金は、地元住民よりも大幅に高くなると想定されている。

例えば、この地域のゲストの航空運賃は2〜3倍に値上がりする。これにより、島民のニーズに合わせて販売されるチケットの数が増えるだろう。サハリンとクリル諸島の住民の場合、目的地に応じて価格上昇はわずか15〜35%である。このような措置は、過去5年間にわたって発生した航空機部品、燃料、潤滑油のコストの急激な上昇を補うために必要だった。(Shikotan telegraph 1015/2/12)

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