「祖国」を守る南クリル国境警備隊 5月28日は「国境警備隊記念日」

色丹島の話題
色丹島・斜古丹湾の国境警護隊基地

1918年5月28日、ロシア・ソビエト社会主義共和国人民委員会議の布告により、国境警備隊が設立された。1958年、ソ連閣僚会議はこの日を「国境警備隊記念日」と定めた。

終戦後の1945年から1946年にかけて、千島列島には南クリル国境派遣隊と色丹海上哨戒艦旅団が編成された。南クリル諸島(北方領土)での任務開始当初から、色丹海上哨戒艦旅団の国境警備隊員たちはスパイ、密猟者、犯罪組織からソ連領海を守るために、不屈の精神と勇気を示した。国境警備隊員たちは、数々の自然災害(地震、津波、強力な台風)を生き延びた。

旅団の艦艇は、その創設25年間で170万マイル(約273万キロメートル)以上を航海し、国境を侵犯した漁船900隻以上を拿捕した。旅団創設25周年には将校、下士官、水兵533名がソ連勲章やメダルを授与された。

1991年12月、ソ連KGBの再編後、国境警備隊総局は廃止され、ソ連国境警備委員会が組織された。1992年10月、国境警備隊は保安省に編入された。1993年12月30日、ロシア連邦国境警備隊(ロシア連邦国境軍の司令部)が独立した連邦執行機関として設立された。1994年12月、司令部はロシア連邦国境警備隊に改称され、2003年以降、国境警備隊はロシア連邦保安庁(FSB)の一部となっている。

2007年4月1日、連邦保安庁長官の命令により、南クリル国境警備隊は、ロシア連邦保安庁沿岸警備隊サハリン国境局ユジノクリリスクの活動拠点に加わった。海兵哨戒艦艇分遣隊は現在、船舶の整備、修理、隊員の訓練・教育に取り組んでいる。すべての作戦統制はゴリャチイ・プリャジ集落(国後島・瀬石)の司令部に集中している。

国境前哨基地を基盤として、線状部、作戦捜索部、およびグループが新設された。小クリル列島(色丹島と歯舞群島)、択捉島、国後島の一部の前哨基地は縮小された。今回の国境警備隊改革の目的は名称変更ではなく、すべての国境警備隊部隊の機能と任務を変更すること。現在、南クリル国境警備隊は、国境を越えた活動、すなわち水産物の違法採取・輸出、テロ、密輸、麻薬取引の取り締まり、そして犯罪組織の活動の鎮圧という任務を担っている。(kurilnews.ru 2025/5/28)

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