色丹島の漁業会社発注のカニ漁船2隻が竣工 8月に斜古丹湾に到着

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色丹島のカニ漁業会社オストロブノイ・クラブの発注により、レニングラードの造船所で建造されたカニ漁船「メハニク・ツラノフ」と「メハニク・ステパノフ」に、ロシア連邦国旗が掲揚された。式典は7月14日、サンクトペテルブルク旅客港「マリン・ファサード」内で行われた。2隻のカニ漁船はアルハンゲリスク、ムルマンスク、そして北極海航路を経由して1カ月後に色丹島に到着する。

オストロブノイ・クラブのミハイル・ザイツェフ社長は「国旗の掲揚までに、両船は必要な係留試験と海上試験をすべてパスしました。ロシア海軍の技術監督の下、船舶の耐航性、設備の作動、そして航行モードにおけるパラメータが検査されました。2隻の新型カニ漁船の建造は、南クリル諸島(北方四島)の漁業複合施設の発展に大きく貢献するはずです」と語った。

カニ漁船「メハニク・ツラノフ」と「メハニク・ステパノフ」は、造船会社「SZオトラドノエ」で建造された。西側諸国の制裁により建造は遅延し、2019年に受注したものの、船体の再設計と主機関の交換が必要となった。

オストロブノイ・クラブは既に、同様のカニ漁船4隻と、ウラジーミル州のオカ造船所に加工船1隻を発注している。

色丹島を行政区域とする南クリル地区のパベル・ゴミレフスキー市長は「ロシアの漁業全体にとって重要な出来事です。ヶ月後には、色丹島のマロクリルスカヤ湾(斜古丹湾)にこの2隻の船が入港します。新造船建造計画全体は、ズベルバンクが提供する投資プロジェクトと信用資金を通じて実施されています」と自身のSNSに投稿した。(astv.ru 2025/7/15)

新造船は全長50.45m、全幅12m、出力は主機関1200kW、最高速度12.5ノット。耐氷船体を採用しており、極東海域で操業する予定。厳しい気候条件に左右されることなく、あらゆる海域でカニ漁を行うことができる。

オストロブノイ・クラブは、DVルィバク・マネジメント・カンパニー株式会社グループ(JSC UK DV Rybak)の主導により、2019年に設立された。新会社設立のきっかけは、国内漁業において水生生物資源の採取(漁獲)に対する割当量を固定する従来の原則から、投資義務を伴う競売による配分へ移行したことだ。同社は競売に参加し、オホーツク海のカニ割当量を2ロット取得した。2020年には、JSC UK DV Rybakの残りのカニ割当量もすべてオストロブノイ・クラブに再登録された。その結果、同社はオホーツク海、日本海、そして千島列島で約3,500トンのカニの漁獲枠を獲得した。

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