択捉島発祥のギドロストロイ・グループが所有する5,000トン級冷蔵輸送船「グリーン・ツンドラ」が10月10日、色丹島のクラボザボツコエ(穴澗)水産加工場のバースに初入港した。乗組員は24名だった。

同社は大型輸送船受け入れのために新たな深水バースを建設した。これまでは最大積載量3,000トンの船舶が寄港していたが、5,000トン級の輸送船の入港は、色丹島からロシア本土への水産物の途切れない供給を可能にする。

「グリーン・ツンドラ」のセルゲイ・シュベドフ船長は「新しいバースへの係留は、まるで通常の作業のように完璧に進みました。十分なスペースがあり、水深も適切でした。海は多少荒れていましたが、事前の準備は綿密に行われ、何の問題もありませんでした」と語った。

国内最大のハイテク水産加工場であるクラボザボツコエ工場は、独自の船団と整備された沿岸インフラを備え、スケトウダラ、タラ、コマイ、イワシ、サバの漁獲と加工を専門とし、年間を通して稼働している。

クラボザボツコエ工場では、イワシ漁のシーズンが本格化している。ピーク時には、1日あたり約500~600トンの冷凍製品に加え、最大100トンの魚粉と30トンの魚油を生産する。


クリリスキー・ルィバク(ギドロストロイ・グループ)クラボザボツコエ支店のアレクサンドル・マリニン支店長は「通常使用する小型船でこれらすべてを輸送するのは困難です。今回、大容量の冷蔵船が到着したことで、積み替えを最小限に抑えることができます。工場から出荷された製品はすぐに船倉に積み替えられ、ウラジオストクの消費者へ直接輸送されます」と述べた。

現在までに、冷蔵輸送船「グリーン・ツンドラ」は4,800トンの完成品を船倉に積み込んだ。色丹島からウラジオストクに向けて10月25日に出港する。同船は11月に再び積荷のため色丹島に帰港する。漁業状況と物流ニーズに応じて、年に2回寄港する予定。
ギドロストロイ・グループは極東最大の漁業持株会社であり、2021年に設立30周年を迎えた。択捉島、色丹島、サハリン島、沿海地方で漁業、水生生物資源の加工、サケの人工繁殖、建設・土木を行う企業を統括している。(DVKapital 2025/10/23)
