今年10月26日、色丹島オトラドナヤ湾(マタコタン)で3羽のハクガンが確認された。クリル自然保護区の専門家によると、40年間のモニタリング期間全体を通して、色丹島でハクガンが観察されたのはこれが初めてだという。国後島では2019年11月に初めて記録された。専門家は、アジアに渡るハクガンの個体数は100羽を超えないと推定している。
ハクガンは主に北米に生息している。ロシアでは、ウランゲル島が主な営巣地で、チュクチ半島とヤクート共和国の極地沿岸の一部地域にも生息している。この種は、ロシアの複数の地域でレッドデータブックに掲載されている。
ハクガンは中型の鳥で、主に白い羽毛と対照的な黒い翼端が特徴。くちばしと足は鮮やかなピンク色だ。餌は主にイネ科の植物で、渡りの時期には穀物や海草も食べる。
ハクガンの個体数が過去に減少したのは、無秩序な狩猟と巣の破壊が原因だった。今日でも、密猟がこれらの鳥類にとって最大の脅威となっている。
ハクガンはかつてロシアのツンドラ地帯に広く生息していた。しかし、人為的な影響により、個体数は急激に減少した。ウランゲル島自然保護区の設置と狩猟規制の導入により、状況は好転した。(astv.ru 2025/12/9)



