サハリン州監査局は「2016年から2025年までのクリル諸島社会経済発展計画」の実施状況を確認し、欠陥工事や公共事業で実施期限が守られないケース、物品の不適切な調達などの違反行為が見られ、プログラムの再調整が必要だと指摘した。
特に、工事終了後に操作することができない設備機器の問題はクリル諸島(※この場合、北方領土)に大きな損害を与えている。そうしたケースは、住宅建設や水供給および衛生システムの再構築など4件あり、総費用は9億8250万ルーブルだった。
また、工期の大幅な遅れも目立った。例えば、国後島の古釜布—泊間の道路建設のための設計は2017年に行われたが、実際の工事は2023—24年に予定されており、改めて見積もりを再計算する必要があり、結果的にコスト増となる。
監査局は、クリル諸島では物流の問題があり、資材や労働力の確保という面でも困難があり、地理的条件に即した規制の緩和が必要であると提案した。(サハリン・クリル通信2018/10/9ほか)
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