2022年にクリル諸島(北方四島を含む千島列島)に導入された免税措置などを含む特別な制度「ロシア連邦クリル諸島特別優遇制度(KORF)」への参入企業が50社に達した。50番目の企業となったのはバイオテクノロジー、医薬品、遺伝子工学の分野でプロジェクトを実施している「サイエンティステック・ボストーク」社。
極東北極開発公社(FEADC)によると、同社はクリル諸島において、バイオテクノロジー、医薬品、遺伝子工学の分野におけるアビオル先進生物イノベーション・最適化研究所「アビオル」のためのデジタルプラットフォームの構築という、大規模な科学技術プロジェクトを実施する予定だ。投資額は8億ルーブルで、100人の雇用を創出する。このプロジェクトは、2026年から2036年までの10年間にわたって実施される。
現在までにKORF参入企業から50件の申請が提出されており、総投資額は171億ルーブルに上る。これらのプロジェクトは1,263人の雇用を創出する見込みで、既に10件のプロジェクトが稼働している。サハリン・クリル諸島地域開発協力(RDC)のマリア・グリシンコワ局長は「起業家には、減税、保険料の優遇措置、行政支援といった特別な条件が整えられています。必要なのは、法人を設立し、島で事業を行うことだけです。サハリン・クリル諸島地域開発協力(RDC)は、人事やマーケティング支援など、プロジェクトに関連する幅広い問題の解決において住民を支援しています」と話している。
プロジェクトの成功例として挙げられているのは、択捉島で「ウタリ」社が建設したパノラマビューのホテル「カムイ・コタン」とレストランを含む観光複合施設建設のほか、国後島の「クナシル・リゾート&スパ」、エトゥランギ・トラベル(パラムシル島セベロクリリスク)のクリル諸島を巡るクルーズツアーなどがある。
択捉島におけるプロジェクトは、現在、開発と実施の段階にある。20億ルーブル規模のグリーンフロー・イトゥルプ・ホテル&温泉複合施設が建設中であり、またラスクルーズ社はウラジオストク–コルサコフ–ユジノクリリスク(国後島・古釜布) –クリリスク(択捉島・紗那)–ペトロパブロフスク・カムチャツキー航路で極東クルーズの就航準備を進めている。同社は、極東航路専用に全長200メートルを超える最新鋭のディーゼル船「アストリア・ノヴァ」を新造し、就航させる予定だ。(タス通信2026/2/12)
ロシア副首相兼極東連邦管区大統領全権代表のユーリー・トルトネフ氏は「ロシア連邦クリル諸島特別優遇制度(KORF)によって創出された条件は、企業にとって魅力的です。クリル諸島への投資家にとって最も関連性の高い分野は、観光開発とテクノロジー・ITプロジェクトの実施です。クリル諸島への投資誘致活動は継続されます」と述べている。(sakh.online 2026/2/12)



