ユジノサハリンスクでサハリン漁業協議会の会議が開催された。サハリン州政府のアントン・ザイツェフ副首相と全ロシア海洋漁業研究所(VNIRO)のキリル・コロンチン所長が議長を務め、太平洋サケの漁獲量と戦略について議論した。
ザイツェフ副首相は「漁業コンプレックスの民間投資額は年々増加しており、2024年末までに暫定120億ルーブルとなり、2023年より20億ルーブル増加しています。本日の会議では、2025年のサハリン州の太平洋サケ漁業に関する戦略案を議論します。私たちの立場は、水生生物資源を合理的に利用しながら、漁業者にとって最も効率的な漁業を確保することです。これは、政府、科学、ビジネスの相互作用を通じてのみ可能です。漁業にとってもう1つの重要な問題は、漁場の契約更新です。現在、503の漁場があり、209の企業がそれらを利用しており、官僚主義を排し出来るだけ早く再締結されるよう手続きを行う必要があります」と述べた。
サハリン州漁業省のイヴァン・ラドチェンコ大臣は、漁場利用に関する協定を適時に更新することの重要性を強調した上で、「契約更新の条件の1つは、農村開発プログラムへの参加や住民に手頃な価格で新鮮な魚介類製品を提供することなど、地域との社会経済開発に関する合意にある」と述べた。
VNIROの予測によると、2025年の極東漁場における太平洋サケの総漁獲量は約31万1,000トンになる見込み。漁獲量の大部分(60%)はカラフトマスで、次にシロザケ(26%)とベニザケが続く(10%)。サハリン州では、前年よりわずかに多い約6万2,000トンのサケが漁獲されると予想されている。しかし、カラフトマスの漁獲量は2023年に比べて25%減少する可能性がある。VNIROの科学者は「カラフトマスが餌とする地域の気候状況が不確実であるためだ」と指摘した。
さらに、サハリン州漁業省によると、資源の合理的利用のため、サハリンの南西および南東海岸、アニワ湾、テルペニヤ湾での漁業を制限することが推奨された。加えて、サハリン北西海岸での漁業の開始日を6月15日から7月1日に変更することが提案されている。(astv.ru 2025/2/18)
