国後島・東沸のポント沼 氷上に「スノー・ロール」現る

国後島の話題

北方領土・国後島のクリル自然保護区の職員が珍しい気象現象を記録した。今年2 月初旬、保護区内のグルホエ湖 (東沸のポント沼)の氷の表面を覆う雪の上に、降ったばかりの雪が転がって出来る雪玉を発見した。この珍しい気象現象は「スノー・ロール」(雪まくり)と呼ばれている。

巨大なドーナツや干し草のロールに似た珍しい雪の形成には、地表層の温度が 0 °C よりわずかに高い状態を維持し、湖の氷とその積雪の空気層に高湿度または特定の温度条件があることも必要となる。雪が氷の表面に凍りつくのを防ぐためだ。

降雪中、多方向の空気の流れがある場合、湿った雪の大きな雪片がくっついて雪玉を形成する。風に運ばれた小さな雪の塊は氷の表面に沿って転がり、子どもたちが雪だるまを作るように徐々に大きくなり、そして転がった跡を残す。

「雪のロール」のサイズは、直径数センチから数十センチまでさまざま。山の斜面では、風に加えて重力も加わり、雪玉が大きくなることがある。

同保護区の職員は「スノー・ロールは、冬の風景に、まるでおとぎ話のような雰囲気を与える。このような自然現象を観察することで、自然環境で起きている複雑で多様なプロセスをよりよく理解することができる」と話している。(sakh.online 2025/3/3)

タイトルとURLをコピーしました