ロシア軍が北方領土近海で実弾射撃訓練 日本政府は反発 

ロシア軍

ロシア軍は国後島と色丹島沖で実弾射撃訓練を実施する計画だ。これは5月21日、日本の産経新聞が日本政府関係者の話として報じた。日本政府はこの件について「強い抗議」を表明した。

ロシア軍が夏季に南クリル諸島沖–産経新聞が「不法占拠されている北方領土」と報じる海域–で実弾射撃訓練を実施したのは、今年が初めてではない。北方領土とは択捉島、国後島、そして色丹島、小島嶼群(日本では歯舞群島と呼ばれる)を含む小クリル列島を指し、日本は80年以上にわたりこれらの領有権を争っている。

モスクワは東京に対し、5月25日から6月25日にかけて国後島南部海域および色丹島北部海域(南クリリスキー海峡=国後島と歯舞群島、色丹島の間にある太平洋の海峡、エカテリーナ海峡=国後水道、クナシリ海峡=根室海峡北部)でさらなる演習を実施すると正式に通知した。同紙は、ロシア海軍が今年1月1日から「北方領土の様々な海域」で断続的に同様の演習を実施してきたことを強調している。

5月20日、日本政府は外交ルートを通じてモスクワに対し強い抗議を表明した。産経新聞によると、日本の公式声明は、軍事活動の激化に対するモスクワへの一種の警告として「北方領土における軍事プレゼンス強化を目的とした行動は、我が国の立場に反し、容認できない」と述べている。

昨年夏、ロシアは色丹島北部での実弾演習についてほぼ毎月東京に通知していた。今年は演習範囲が国後島沖に拡大したと、同紙は指摘している。事態をさらに複雑にしているのは、1963年の日露協定に基づき、日本が6月1日からシグナリヌイ島(歯舞群島の貝殻島)近海で昆布の採取を開始するという事実である。これは、ロシアの愛国的な国民と日本の政界・漁業関係者との間の新たな政治的障害となっている。

産経新聞は、モスクワが「北方領土」海域での軍事演習に加え、小クリル列島(歯舞群島)の無人島2島に(ロシアのニコライ大主教とイノケンティ・ヴェニアミノフ主教にちなんで)命名し、5月9日には国後島と色丹島で戦勝記念日パレードを開催するなど、係争中の島々の統治を強化していると結論付けている。

前年と同様、「銃撃」事案を受けて、ロシア法上内水とみなされる南クリリスキー海峡が外国船舶に対して閉鎖される見込みだ。日本はこれを、国連海洋法条約第17条に違反するものと考えている。同条は、「沿岸国か内陸国かを問わず、すべての国の船舶は領海を無害通航する権利を有する」と規定している。

念のため付記すると、日本は南クリル諸島を、第二次世界大戦の敗戦後にソ連に割譲された自国の領土であると考えている。1956年、モスクワと東京の間で外交関係が樹立され、両国間の戦争が正式に終結した際、ソ連側は善意の表明として、「日本の要望に応える」形で、色丹島と歯舞諸島、すなわち小クリル列島全体を割譲することを約束した。その見返りとして、日本はアメリカ占領軍の撤退を含むいくつかの条件を満たす必要があった。しかし、これは実現せず、東京の領有権主張は国後島と択捉島にまで拡大した。こうして日本側は、1855年の下田条約で定められたように、現状の見直しとフリース海峡(択捉水道)での国境線の画定を強く求めるようになった。

島々の領有権をめぐる紛争は何十年にも渡り、2022年3月、モスクワは日本が対ロシア制裁を課したことを受け、領土問題を解決するはずだった平和条約交渉から一方的に離脱した。しかし、日本はこの問題を放棄するつもりはなく、南クリル諸島の動向を注視している。(sakh.online 2026/5/22)

北方領土演習、露が再開を通告 色丹・国後島で25日から(産経新聞2026/5/21)

不法占拠する北方領土で継続的な軍事演習の構えを見せるロシアが、色丹島と国後島周辺で新たに演習を行うと通告したことが21日、日本政府関係者への取材で分かった。政府は外交ルートを通じ「わが国の立場と相いれず、受け入れられない」と厳重に抗議した。

政府関係者によると、ロシアは色丹島北方と国後島南方で今月25日から来月25日まで射撃演習を行うと通告した。今年の元日以降、北方領土周辺の複数区域で、同様の演習を実施すると継続的に伝えてきている。

日本政府は20日、外交ルートを通じ「北方四島における軍備強化の動きはわが国の立場と相いれず、受け入れられない」と抗議した。政府は、軍事活動が活発化する恐れがあるとみて警戒する。

ロシアは昨年、色丹島の北方での演習をほぼ毎月通告、今年は国後島周辺にまで区域を拡大した。

管轄権を既成事実化する動きも強めており、昨年は北方領土の2つの無人島に命名する政令を公表。第二次世界大戦で対ドイツの戦勝記念日にあたる今月9日には、択捉島と国後島で関連式典を実施している。

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