サハリン地方裁判所は、旅行会社が宿泊条件に関する完全かつ正確な情報を提供しなかったとして択捉島ツアーを企画した旅行会社を相手にサハリン在住の女性が損害賠償を求めていた裁判で、旅行代金の減額や精神的損害賠償として総額13万5,000ルーブル(約28万円)の支払いを命じた1審査判決を支持し、旅行会社の控訴を棄却した。
サハリン在住の女性は旅行会社「フレンズ・ハイカーズ」が企画した択捉島ツアーを13万ルーブル(約27万円)で購入した。料金には航空運賃、送迎、宿泊、食事、観光が含まれていた。原告によると、旅行予約時に「カメリア」というゲストハウスに宿泊すると説明を受けていた。しかし、到着すると、原告と同行者は別の施設「アイヌ」というゲストハウスに宿泊させられた。
そこは複数のコンテナを連結しただけの建物で、宿泊環境は広告とはかけ離れたものだった。防音設備が不十分で、風雨の日は雨音で睡眠が困難だった。セントラルヒーティングがなく、部屋はオイルヒーターで暖められていた。ボイラーからの温水は2人分には足りなかった。換気設備もなく、夜間は照明がなかった。さらに、強風で屋根の一部が破損した。一方、同じツアーの他の観光客は、堤防沿いの常設の建物でより快適な宿泊環境を得ていた。
旅行後、女性は旅行会社に料金の減額を求めて苦情を申し立てたが、拒否されたため、ユジノサハリンスク地方裁判所に訴訟を起こした。裁判所は、旅行会社が宿泊条件に関する完全かつ正確な情報を提供しなかったことが、消費者保護法違反にあたると判断した。その結果、請求は一部認められた。
旅行代金の減額36,000ルーブル、違約金36,000ルーブル、精神的損害賠償5,000ルーブル、罰金38,500ルーブル、訴訟費用約20,000ルーブルの合わせて13万5,000ルーブルの支払いを命じた。
旅行会社は、サービスは提供され、宿泊施設も契約内容に合致していたと主張し、判決に異議を申し立てて控訴したが、サハリン地方裁判所は旅行会社の主張を退けた。裁判官は、消費者は虚偽の情報が提供され、十分な情報に基づいた選択をする機会を奪われたと判断した。控訴は棄却され、判決は確定した。(astv.ru 2026/4/20)


