ロシア極東・北極圏開発公社(KRDV)はユジノサハリンスクで、「極東1ヘクタール」プログラムの開始10周年を記念して説明会を開いた。このイベントには、サハリン州政府、銀行、ビジネス支援団体の代表者のほか、「極東1ヘクタール」用地の利用をすでに受けている人々や、今後利用を検討している人々が集まった。
同州は、用地割り当ての申請件数において第2位となっている。サハリン州の財産・土地関係担当大臣であるエレナ・ヴォロニュク氏によると、これまでに2万600区画が無償利用のために提供され、6400区画が私有地への変更または長期賃貸契約へと移行した。
同公社で「ヘクタール」プログラムを担当する部門長のクラヴディヤ・ペトロヴァ氏によると、同州における利用者の63%が個人住宅の建設に、約23%が農業に、12%以上が観光・レクリエーション目的で土地を利用しているという。
イベントでは、利用者が活用できる様々な支援策が紹介された。例えば、地域センター「マイ・ビジネス」では無料相談、事業登録のサポート、資金調達の支援、製品の販促など、幅広いサービスが提供されている。同センターには金融支援部門もあり、最大500万ルーブルまで、年利5%からという好条件で融資を受けることが可能だ。また、ズベルバンクの代表者は、「極東ヘクタール」プログラムの利用者を対象とした「極東・北極圏住宅ローン」について説明した。
サハリン州農業・貿易省のアンドレイ・レチキン第一副大臣は、小規模な農業経営に対する支援策について概説した。「極東ヘクタール」制度の利用者は、個人経営の小規模農場として登録することで、種子、肥料、機材、家畜の購入費用として最大10万ルーブルの助成金を受け取れるほか、飼料代や牛乳販売に対する補助金も利用可能だ。また、農家向けには300万〜3,000万ルーブルの助成金が用意されており、プロジェクト費用の最大90%がカバーされる。農業消費者協同組合については、最大7,000万ルーブルの助成金を受け取れる可能性がある。(択捉島の地元紙「赤い灯台」2026/10/22)
※通称「極東1ヘクタール」法案は、極東地域への人口の定着を図るため、ロシア国民に対し5年にわたって1ヘクタールの土地を無償で使用することを許可するもの。用途は住居建設や農園経営、観光などの企業活動でも構わない。土地は6年目からは所有または借地として登録することができる。当初は北方四島も対象とされていたが、日本側に配慮し、北方四島で共同経済活動を検討すると合意した2016年12月の日ロ首脳会談を受け、2017年に対象地域から除外された。


