択捉島の「総合防災・緊急通報管制センター(EDDS)」責任者、マリーナ・ワシリエヴナ・クズミナ氏へのインタビュー。(クリル地区行政府テレグラム2026/7/22)
択捉島での「無秩序」「無規制」観光にはどのような危険があるのでしょうか?
— 択捉島には火山、温泉、白い断崖、手つかずの自然など、忘れられない旅に必要なものがすべて揃っています。しかし、その夢を悪夢に変えてしまう要因が一つあります。それは、観光客が登録もガイドも、必要な許可証もなしに、単独で旅行することです。
択捉島で大きな事故は起きていますか?
— はい。最近、そうした事故がいくつか発生しています。2026年7月には、モスクワ地方から来た41歳の観光客がカサトカ湾(単冠湾)近くの崖から転落し、死亡しました。2025年8月には、女性観光客9人とガイドのグループがバランスキー火山(指臼山)で行方不明になりました。ガイドが非常事態省(EMERCOM)にルートを登録していなかった上、天候が悪化し、豪雨と霧に見舞われて通信も途絶えてしまったのです。グループは数日後に発見されましたが、全員無事だったことは本当に幸いでした。これらの事故に共通しているのは、基本的な安全ルールが守られていなかったという点です。
択捉島を訪れる前に、観光客は何を知っておくべきでしょうか?
— まず、国境地帯への立ち入り許可証を取得する必要があります。択捉島の観光名所のほとんどは、この国境地帯に位置しています。許可証の申請は、行政サービスポータル「ゴス・ウスルギ(Gosuslugi)」、連邦保安庁(FSB)の国境警備局、または旅行会社を通じて事前に行うことができます。手続きにかかる期間は、ロシア国民の場合は最大15営業日、外国人の場合は最大30日です。次に、非常事態省(EMERCOM)への登録が必須です。特定のルートをたどる個人旅行に出かける場合、出発の少なくとも10日前までに登録しなければなりません。緊急時に迅速な救助活動が行えるよう、救助隊が旅程を把握しておく必要があるからです。
地区内の観光客グループは誰が監視しているのですか?
— クリル地区の総合防災・緊急通報管制センター(EDDS)が観光客のグループを監視しています。緊急時には、いつでも緊急通報用共通番号「112」に連絡することができます。
他に心に留めておくべき重要なことはありますか?
— 認可を受けたガイドや信頼できる会社のみを利用してください。安全に関する説明(ブリーフィング)を求め、必要な装備や保険が整っているかを確認しましょう。怪しげな個人からの提案には応じないでください。装備や用具の適切な準備が不可欠です。択捉島の天気は一瞬で変わりますし、ルートは手つかずの自然の中を通っています。十分な準備を怠れば、簡単なハイキングであっても悲劇的な事態を招きかねません。
観光客の皆さんに最後に一言お願いします。
— 択捉島は素晴らしい場所ですが、自然への敬意を忘れてはなりません。許可証の取得、ルートの登録、ガイドの選定を確実に行い、万全の準備をして旅に臨んでください。そうすれば、この島はきっと、素晴らしく安全な体験をもたらしてくれるはずです。

