シュムシュ島でソ連軍戦車修理拠点発見 伝説的なV-2エンジンやZiS-5砲を発掘

千島列島

北千島シュムシュ島(占守島)での遺骨収集活動の中で、極めて貴重な歴史的遺物が発見された。ソ連軍の装甲車両修理拠点の跡地が確認され、錆びついたレールや古いドラム缶、金属スクラップの山の中に、2基のV-2エンジンが見つかった。これは1930年代後半に開発され、T-34やKV戦車に広く搭載された伝説的なエンジンだ。

「ロシア探索運動」のサハリン州支部によると、そのうちの1基は特に注目に値するもので、教育用教材として使用されていたもの。エンジンブロック、クランクケース、ピストンなどの部品に施された特徴的な断面加工により、エンジンの内部構造が明確に示されており、こうした実物は戦車設計の歴史を研究する上で欠かせない資料となる。

同様に重要な発見として、1941年型76mm戦車砲「ZiS-5」が挙げられる。砲本体に加え、砲塔搭載用クレードル(架台)、油圧式駐退機、および液気圧式復座機も発見された。この兵器システムは、1944年春まで生産されたT-34-76戦車に搭載されていたものだ。

調査隊を率いるアルチョム・バンドゥーラ氏は「この発見が持つ歴史的背景は極めて重要です。戦後、シュムシュ島には第32および第184自走砲連隊、そして第112独立戦車中隊が駐留していました。しかし、これまでこれらの部隊が具体的にどのような装備を運用していたかについては、確かな情報がありませんでした。島の海岸には砲塔のないT-34戦車が今も残されていますが、その具体的な改修型式は不明なままでした。今回の新たな発見は、この地域の軍事史における空白を埋めるものとなるでしょう」と語った。

発見された遺物は、軍事的な過去を物語る貴重な証拠であり、サハリン州の歴史的記憶にとって大きな価値を持つもので、若者への愛国心や教育的啓発を促す視覚的資料として、州の博物館で名誉ある場所に展示されるにふさわしいものだ。

捜索チームは、「ベクター」社の経営陣およびスタッフに対し、特別な感謝の意を表している。同社の協力のおかげで、装甲車両修理拠点の跡地から重く壊れやすい遺物を野営地まで搬出し、将来の研究や博物館での展示に向けて保存することが可能となった。(astv.ru 2026/7/21)

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