温暖化の影響により、サンマは南クリル諸島(北方四島)の漁場から北クリル諸島(北千島)およびカムチャツカへと回遊している。これは、全ロシア漁業海洋学研究所(VNIRO)サハリン支所の海洋学研究室長であるゲオルギー・シェフチェンコ氏が、国際フォーラム「持続可能な開発の島々:気候と生態系」で発表したもの。
同氏は「サンマが南クリル海域を離れたことはすでに事実です。そこでは水温が高すぎたのです。サンマは北クリルやカムチャツカへ移動しましたが、南クリル漁場で見られたような大規模な群れは形成していません。その結果、サンマの漁獲量は減少し、サンマ漁に依存していた漁業者にとっては問題となっています。南クリル地域では、サンマに代わるものとして極東イワシ(マイワシ)の漁獲が積極的に進められています」と指摘した。
サハリンやクリル諸島の沿岸では、商業的な漁獲が可能な量のアンチョビ(カタクチイワシ)が確認されていると報告されている。しかし、サハリンの企業は今のところ、この魚の漁獲には関心を示していない。また、水温の上昇に伴い、サハリン沿岸ではマグロも増えている。
科学界が特に懸念しているのは、太平洋サケの状況だ。シェフチェンコ氏は「国際的な研究により、海洋の温暖化に伴い、太平洋サケにおける寄生虫(主にウオジラミ)の寄生を著しく増加させることが明らかになっています」と語り、海洋で進行しているプロセスの結果を科学界が完全には解明できておらず、漁業が深刻な問題に直面していることは明白であると指摘した。(タス通信2026/7/31)


