国後島ユジノクリリスク(古釜布)にある郷土博物館でユニークな展覧会が開催される。20世紀半ばにクリル諸島(この場合、北方四島)で制作された芸術作品が初めて展示される。「チェーホフの画家」と題されたこの展覧会は、サハリン州の文化・公文書館省の支援を受け、「A.P.チェーホフ」サハリン島文学記念館によって企画された。
1958年の夏、作家アントン・チェーホフの甥にあたる画家セルゲイ・チェーホフは、息子と共に、著名な親族の足跡をたどる旅に出た。彼らは、作家アントンが著書『サハリン島』で描写した場所を自らの目で確かめ、キャンバスに描き留めようとしたのだ。画家たちは、アントンがかつて行き来した建物、風景、道路などをスケッチした。
この旅の過程で、画家はクリル諸島も訪れた。この旅からは、20世紀半ばの同地域における生活や日常、風景を詳細に描き出した、数多くの素描や絵画作品が生まれた。
セルゲイ・チェーホフは生涯を通じて130点以上の書籍の挿絵や有名な連作「チェーホフゆかりの地」を制作した。画家の作品の主要なテーマは、作家アントンが生活し、執筆活動を行った当時の雰囲気を再現することにあった。セルゲイは稀有な地形描写の正確さを備えており、その素描は歴史的資料としての価値も持つものとなった。さらに、メリホヴォにあった作家の荒廃した屋敷や母屋は、セルゲイによる詳細な素描、設計図、図面に基づいて、事実上ゼロから復元された。(sakh.online 2026/8/3)


