航空路の再開:ロシア、東京・ソウルへの直行便再開を協議 主な障害は政治的要因

日ロ関係

ロシアの航空会社は、日本や韓国の航空会社と直行便の運航再開に向けた実務的な協議を行っていると、アンドレイ・ルデンコ外務次官がイズベスチヤ紙に語った。2022年に運航を停止したのは東京とソウル側だったが、両国を訪れるロシア人観光客の数は増加している。専門家は、両国は、運航再開に関して欧米諸国から強い圧力を受けることになると見ている。例えば、韓国の航空会社の運航には欧州企業が保険をかけているが、ロシアへの便についてはリスクの引き受けを拒否するだろう。

日本および韓国との航空便再開に向けた対話

日本政府観光局(JNTO)のデータによると、2026年の最初の8ヶ月間で日本を訪れたロシア人は13万1,900人に上り、2025年の同期間と比べて22.1%増加した。韓国でも同様の状況が見られ、ロシア・ツアーオペレーター協会によると、2026年の最初の4カ月間で7万5,000人以上のロシア国民が休暇先として韓国を選んでおり、これは前年比で10%近くの増加にあたる。現在、双方は直行便の運航を再開するために連絡を取り合っている。

「当国の航空会社や運輸当局との間で、直接的な実務協議が進行中です。協議は困難かつ複雑なものとなっています。なぜなら、当然のことながら、一連の事態は我々の主導によるものではなかったからです。残念ながら、こうした措置を講じたのはかつてのパートナーたちでした。それにもかかわらず、我々は最終的にこのサービスの運航を再開できることを望んでいます。とりわけ、それが彼らにとっても経済的な利益をもたらすものであるからです」と、ルデンコ外務次官はイズベスチヤ紙に語った。

これらアジア諸国との直行便再開に向けた交渉については、昨年発表されていた。東京とソウルは、欧米諸国との連帯を示すため、2022年に運航停止を決定した経緯がある。それ以前は、航空便の往来は非常に活発に行われていた。例えば、アエロフロート・ロシア航空や大韓航空は、モスクワやサンクトペテルブルクからソウルや釜山への便を運航していた。ソウルへはウラジオストクやユジノサハリンスクからもアクセスが可能だった。また、東京へも、モスクワ、ウラジオストク、ハバロフスク、ユジノサハリンスクから便が運航されていた。

ソウルと東京は、ロシアとの航空便の運航再開に関心を示している。例えば、韓露経済協議会のパク・ジョンホ会長は春の時点で、双方が互いに有益な解決策を見出すことに尽力していると明言した。日本の航空会社であるJAL(日本航空)は、必要な条件が整い次第、ロシアとの直行便再開を検討する意向を示している。5月には、国際文化協力担当のミハイル・シュヴィトコイ大統領特別代表が訪日した際、この問題について協議を行っている。

専門家は、ロシアと日本、そして韓国との間の直行便が、観光客やビジネス関係者にとって極めて有益であると強調している。ロシア・アジア産業家・企業家連合によると、今年最初の7カ月間におけるロシアと両国との貿易額は増加しており、日本とは5%、韓国とは7%の伸びを記録した。人道的な側面もある。韓国研究センターの主任研究員であるキム・ヨンウン氏は『イズベスチヤ』紙に対し、航空便が運航されれば、極東から故郷へと移住した同胞たちが、ロシアにいる親族とより頻繁に会えるようになると語った。同氏は、直行便の再開はサハリン発の便から始まる可能性があると示唆した。

ロシアと日本・韓国との関係の展望

しかし、政治的要因がロシアとの関係修復を妨げている。韓国のこの問題に関する立場は、米国(米国自身もロシアとの航空便運航を再開していない)の意向に大きく左右されると、キム・ヨンウン氏は強調した。同専門家はまた、韓国の航空会社の主な保険引き受け手が欧州企業であり、それらの企業がロシア便のリスクを補償しないだろうとも指摘した。さらに、(ウクライナ)特別軍事作戦の開始後、韓国政府がロシア企業や個人に対して制裁を科したことも忘れてはならない。

それにもかかわらず、ロシアと韓国の間には依然として協力の大きな可能性があると、ロシアのゲオルギー・ジノヴィエフ大使は述べている。例えば、韓国は北極海航路の利用に関心を示している。また、韓国はロシア産LNGや石油製品の購入を続けている。重要な点として、韓国側はキエフや西側の「志を同じくする」パートナーからの圧力にもかかわらず、ウクライナへの武器供与を見送っている。

2022年以降、ロシアと日本はウクライナ紛争において対立する立場にあり、科された制裁によって二国間の政治・経済関係は深刻に悪化していると、ロシア科学アカデミー社会経済・社会科学研究所日本研究センターのオレグ・カザコフ上級研究員がイズベスチヤ紙に語った。

両国関係は近年、悪化の一途をたどっている。東京はキエフへの支援を拡大し続けていると、ロシアのニコライ・ノズドレフ大使は述べた。8月にロシアのウラジーミル・プーチン大統領が南クリル諸島を訪問した後、日本では反ロシア的なヒステリーが巻き起こった。これらすべてが、日本が公に関心を示している対話正常化の展望をさらに遅らせていると、ロシア外務省は9月16日に行われたアンドレイ・ルデンコ外務次官と武藤顕駐ロシア日本大使との会談後に発表した。

ロシア側はまた、日本の再軍備化、わが国の極東国境付近での米国および西側同盟国との軍事演習の拡大、そして日本国内への中距離ミサイル・システムの配備がもたらす危険性についても指摘した。こうした活動が続けば、ロシアは十分な防衛力を確保するために必要な対抗措置を講じることになるだろう。オレグ・カザコフ氏は、安全保障分野における日露間の信頼関係が著しく低下していると指摘している。双方が地域の軍拡競争に関与しているとの疑念から、二国間関係に根拠のない緊張が生じている。かつてはこうした問題が首脳レベルや「2+2」(外務・防衛閣僚協議)の枠組みで議論されていたが、現在、両国間の安全保障に関する建設的な対話は完全に途絶えている。

日本側は、複雑な歴史的経緯を政治的に利用しようともしている。9月初旬、高市早苗氏は、ハバロフスクにある軍国主義日本への勝利を記念する碑の撤去を求めた。これに対しモスクワは、そのような要求は受け入れられないと強調した。一方で、保守系紙の産経新聞とフジテレビが実施した世論調査によると、日本国民の半数以上が、政府は制裁を強化するのではなく、ロシアに対してより柔軟な姿勢を取り、対話を求めるべきだと考えている。

ロシアとの航空便の運航再開は、日本と韓国にとって明らかに有益なことだ。しかし、その実現は政治的判断や、欧米との連帯といった要素に左右される。もっとも、韓国は日本ほど対立を激化させることには消極的だ。そのため、日露関係の行方や米露関係が決定的な要因となるものの、韓国との直行便が再開される可能性は、それよりはやや高いと言える。(イズベスチヤ2026/9/17)

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