サハリン州のヴァレリー・リマレンコ知事は、択捉島への実務訪問の際、クリル地区の住民との対話集会を開催した。対話集会で、最初に挙がった話題の一つは、ウクライナ特別軍事作戦参加者への支援についてだった。ある住民は、自身と仲間のボランティアが、前線から戻った軍人に対して無償でリハビリ支援を行う用意があると述べたが、そのためには活動場所が必要であり、数ヶ月間その場所を確保できずにいると語った。「私たちには機材も専門家も、そして人々を助けたいという意欲もあります。しかし、場所の問題が未解決のままなのです」と男性は指摘した。知事は自治体当局に対し、この問題の解決を急ぐよう指示した。担当者は、必要な手続きがすでに進められていると報告した。

また、島内での地熱エネルギー開発に関する質問も出た。住民はバランスキー火山(指臼山)近くの地熱発電所が操業を再開するかどうかを知りたがった。知事は、現在、サハリン州として国後島にあるメンデレーエフスカヤ地熱発電所の能力増強に取り組んでいると回答した。知事は「我々の決定が効果的だと判明すれば、択捉島でのこの問題についても改めて検討します。現在は地熱発電所の運用ノウハウを学んでいる段階です」と説明した。
地域の環境改善についても議論された。住民は、中庭の補修、公共スペースの整備、都市環境の質を維持することの必要性について語った。「クリル地区は、これまでも、そしてこれからも州政府にとって優先事項であり続けます。今後もインフラ整備と地域の改善を進めていきます」と知事は述べた。
観光業界の代表者からは、温泉施設「ホット・ウォーターズ(Goryachie Vody)」へ続く道路について指摘があった。住民は道路の維持管理用機材が十分な頻度で使用されていないと指摘した。リマレンコ知事は、知事室の担当者を現地へ派遣するよう命じた。現地調査の結果、道路の状態は良好であり、機材が使用された形跡も確認された。
集会では、クリルカ川(紗那川)に架かる橋の状態についても議論された。住民からは、構造物の老朽化に対する苦情や、早期の修繕を求める声が上がった。すでに専門家による橋の点検が行われていたことが明らかになり、今後は関連書類の作成を経て、架け替え工事が実施される予定だ。プロジェクトの完了は2030年を目指している。
旅客輸送にも影響が出ており、住民からは運行バスの不足が指摘された。これに対し、ジョゴレフ運輸・道路施設大臣は、「予算編成の際、当該地区向けに新しいバスを2台購入する可能性を検討する」と述べた。
また、ギドロストロエフスカヤ通りの集合住宅の外壁の状態についても問題提起があった。住民によると、これらの建物には構造上の欠陥があり、大規模な修繕が必要な状況にあるという。ドミトリー・アリスタルホフ住宅・公共事業大臣は、これらの建物がすでに大規模修繕プログラムの対象に含まれていると説明した。工事は2029年から2031年にかけて実施される予定だ。
対話集会では合計で約30件の課題が議論された。住民からの要望はすべて記録され、検討および実施に向けて関係省庁へ送付された。(astv.ru 2026/6/17)


