7月23日は「世界クジラ・イルカの日」–。この世界的な記念日に先立ち、国後島のクリル自然保護区は、南クリル諸島(北方四島)の海洋生物に関する野外観察の記録に、新たな貴重な映像を追加した。
地元住民のロマン・ザレツキー氏がクリル自然保護区に提供した映像には、国後島の太平洋岸を北から南へと移動するイルカの大きな群れの様子が捉えられていた。専門家の推定によると、この群れは少なくとも150頭で構成されていた。この壮大な海の光景の主役となったのは、カマイルカ(学名:Lagenorhynchus obliquidens)だった。

カマイルカの日本やクリル諸島(千島列島)の沿岸からアラスカ、カリフォルニアに生息。比較的小型だが、驚くほど活発で運動能力の高い動物だ。成体の体長は1.7~2.3メートル、体重は80~150キログラム。濃い灰色または黒色の背中、体側を走る明るい色の縦縞、そして雪のように白い腹部という、際立ったコントラストのある体色で容易に見分けることができる。高く鎌(カマ)のような形をした背びれは、前縁が濃い黒色、後部が明るい灰色または白色という2色のパターンになっており、これが個体を識別する自然の目印となる。海面に姿を現した際、このコントラストの効いた背びれは、濁った水や荒れた海域において群れの仲間に視覚的な合図を送る役割を果たし、時速40キロメートルに達する速度で群れが動きを同調させる助けとなっている。
彼らの主な餌は、群れを作る小魚やイカ。80~100本の歯を持つバンドウイルカとは異なり、カマイルカは最大128本もの歯を持っている(上下の顎の左右それぞれに24~32対)。その歯は小さく鋭利で、わずかに内側に湾曲しており、滑りやすいイカや小魚を捕らえるための理想的な「罠」の役割を果たしている。カマイルカは、強力かつ瞬発的なエネルギーを駆使して高速で移動します。水面近くで低く素早いジャンプを繰り返すその姿は、まるで水の上を飛んでいるかのようだ。

水中での社会的な絆
この哺乳類は、高度に発達した社会構造を持っている。通常は数十頭程度の小さな群れで行動するが、季節的な回遊時や餌が豊富な海域では、ここで見られるような大きな群れを形成することもある。カマイルカが同種だけでなく、他のクジラ類の助けを求める信号(苦境にあるサイン)に反応して駆けつけた事例も報告されている。
この種は、その速さと活発な行動で知られている。群れが移動する際には激しい水しぶきや泡が立ち、イルカ自身も水面高くジャンプして空中に美しい弧を描くのを好む。また、船舶に対して友好的なことでも知られ、船のすぐ横を並走することもよくある。

ドルフィンウォッチングのガイドライン
速度と進路:イルカに近づく際は、一定の速度(5~7ノット、時速約13km以下)と一定の進路を保つ必要がある。急な操船は禁止されている。
安全な航行:群れの進路を横切ったり、追いかけたり、高速で進路を遮ったりしないこと。船に近づくかどうかはイルカ自身が決めること。イルカと衝突することは絶対に避けなければならない。

残念ながら、こうした優雅な動物たちは、依然として人間活動による脅威にさらされている。外洋で流し網などの漁具に絡まったり、油汚染の影響を受けたりして命を落とすこともある。彼らの自然な生息環境を保全することは、科学者、政府、そして一般市民が共に担うべき責任だ。(tia-ostrova.ru2026/7/23)
※動画・写真はクリル自然保護区のウエブサイトより

