日本、「北方領土」におけるロシア軍の演習に抗議

ロシア軍

ロシア軍は択捉島で実弾演習を行っており、国後島および小クリル列島(色丹島と歯舞群島)の上空も数日間にわたって閉鎖されている。ロシア側は、この演習に関する情報を確認していない。こうした動きに対し、近隣国である日本は抗議の意を表明した。日本側は、「不法占拠されている領土」における軍事プレゼンスの強化は容認できないとの立場をとっている。これは日本のメディア『産経新聞』が報じた。

10月14日、ロシアが「不法占拠されている択捉島」―8月にプーチン大統領が訪問した島―で爆撃演習を行っていることが明らかになった。これを受け、日本政府は外交ルートを通じてモスクワに対し、強く抗議したと『産経新聞』は伝えている。

日本政府によると、10月13日から17日にかけて択捉島で実弾演習が行われている。このことは、ロシア側から日本政府へ事前に通告されていた。日本側の抗議では、「北方四島における軍事プレゼンスの強化を目的とした行動」は、日本の立場に反するものであると指摘された。

ロシアのメディアでは、これらの演習に関する情報は確認されていない。しかし『産経新聞』は、国後島および小クリル列島の上空も閉鎖されていると報じている。ロシア側は日本に対し、10月10日から16日にかけてこれらの島々の上空を制限する旨を通告していた。その理由は不明だが、軍事演習に関連している可能性が高いと『産経新聞』は分析している。同紙はさらに、日本政府が、ロシアが「不法占拠」を強化するために大規模な軍事演習へと踏み切るのではないかと懸念していると付け加えた。

また『産経新聞』は、ここ数カ月の間に日本で波紋を呼んだいくつかの出来事についても言及している。8月13日にはウラジーミル・プーチン大統領が択捉島を訪問しており、これはロシアの大統領による「北方領土」への初の公式訪問となった。(※大統領としては2人目) 10月13日、中国黒竜江省の経済視察団が、投資の可能性を探るために択捉島を訪問した。これに対し、日本政府は直ちに声明を発表し、中国側が同島に対する「不法占拠」を暗黙のうちに容認していると見なし、「適切な措置」を講じると警告した。

同じ10月13日には、ロシアに駐在する北海道新聞の記者が、日本の情報機関のために南クリル諸島(北方四島)に関するデータを含む機密情報を収集した疑いで、ユジノサハリンスクで拘束された。

産経新聞は、一連の出来事をより大きなパズルの断片と捉えているようだ。すなわち、ロシアが「北方領土」において、軍事的なプレゼンスを含む影響力を強化しているという構図である。南クリル諸島への中国投資家の関与は異例の事態だが、これはロシアのより広範な戦略の論理に合致している。日本が中国を「非友好国」と見なしていることを踏まえれば、「日本固有の領土」であるはずの島々で中国の経済活動が行われることは、日本にとって痛手となる。

​​日本が北京に対してどのような「適切な措置」を講じ得るかは推測の域を出ないが、産経新聞は事態がさら​​にエスカレートすることを懸念しているようだ。同紙は、「ロシアは北方領土周辺で頻繁にミサイル演習や砲撃演習を行っており、日本はこれに対して繰り返し抗議している」と指摘して締めくくっている。実際、2025年には、4月から夏にかけて、ロシアが南クリル諸島周辺の海域で海峡を封鎖し、実弾演習を実施した。当時、産経新聞は、領海内における船舶の「無害通航権」を保障する国際海洋法を根拠に、この封鎖は違法であると主張した。しかし実態としては、日本側の反応は、自国が「日本固有の領土」と見なす海域で他国が軍事演習を行うことに対する不快感に根ざしていたことは明らかである。

産経新聞の記事の執筆者は、抗議だけでは問題は解決せず、より断固とした行動へと踏み出すべき時期に来ているのかもしれない、と示唆している。

念のために付言すれば、日本は南クリル諸島の島々を、第二次世界大戦での敗戦を経てソ連に引き渡された「日本固有の領土」と見なしている。1956年、日ソ国交正常化に際し、ソ連側は善意の示しとして、また「日本の要望に応える」形で、色丹島と歯舞群島を日本に引き渡すことを約束した。ただし、これには日本国内からの米占領軍の撤退など、いくつかの条件が満たされることが前提となっていた。そうした事態には至らず、日本の領土主張は次第に拡大し、国後島や択捉島も含まれるようになった。その結果、日本側は1855年の日露和親条約に基づき、国境を択捉海峡に引くべきだと主張するようになった。

2022年3月、日本が対ロシア国際制裁への参加を決定したことを受け、ロシア側は平和条約締結に向けた交渉プロセスから一方的に離脱した。日本は現在も、領土に関する主張を取り下げてはいない。(sakh.online2026/10/16)

ロシア、択捉島で新たに爆撃訓練 北方領土の空域閉鎖も 日本政府は抗議(産経新聞2026/10/14)

ロシアが不法占拠し、8月にプーチン大統領が初上陸した北方領土の択捉島で、ロシアが爆撃演習を行うと通告したことが14日、分かった。日本政府は外交ルートで厳重に抗議した。ロシアは同時期に北方領土空域の閉鎖も通知しており、日本政府は、不法占拠を既成事実化する大規模演習に踏み切る恐れもあるとみて、警戒を強めている。

政府関係者によると、ロシアは13日から17日、択捉島で爆撃演習を行うと通告した。日本政府はロシア側に「北方四島における軍備強化の動きはわが国の立場と相いれない」などと抗議した。

また、ロシアは10~16日、択捉島より北海道に近い国後島、色丹島、歯舞群島の空域を閉鎖すると通達。理由は明示していないが、同時期に択捉島以外でも演習を行う可能性がある。

8月13日、プーチン氏は択捉島に上陸し、北方領土への初訪問を強行した。今月13日には、中国黒竜江省の代表団が択捉島内を視察したことをロシア極東サハリン州政府が発表。日本政府は、不法占拠を正当化した形の中国に対しても「適切な対応」を申し入れた。

一方で同日、ロシアの治安・情報機関「連邦保安局」(FSB)が、サハリン州で北海道新聞ユジノサハリンスク支局の日本人男性記者を拘束。ロシア側は、男性記者が「クリール諸島」(千島列島と北方領土の露側呼称)の住民から軍事関連の「機密情報」を集め、日本の情報機関に提供しようとしたなどと主張している。日本は事実関係の確認と、記者の人道的な接遇を求めている。

ロシアは北方領土周辺でミサイルや射撃演習の通告を繰り返し、日本は重ねて抗議してきた。

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