北海道新聞特派員拘束事件「ロシア連邦保安庁が公開した映像」を「読む」

サハリン

サハリンの北海道新聞特派員がロシア連邦保安庁(FSB)に拘束された事案で、FSBが公開した映像(4分5秒)は丁寧に編集されたものだった。その中に、紙の資料が何枚か映し出される。何か意図があって、特にその資料を撮影し、公開したものなのかどうかわからないが、その紙に何が書かれていたのか–。

FSBが公開した映像の最後の方に紙資料が出てくる。ユジノサハリンスクの北海道新聞支局内を捜索していると思われる映像の中で、FSB職員が紙の綴りを手に取り、あるページを開いて指でなぞっているように見える部分がある。(日本語が読めているのかどうかわからないが)その紙はなんとか文字が読めた。以下のように書かれている。

島の暮らしはどうか。引っ越して良かったか〇〇〇〇〇〇〇(画像が粗く読み取れない部分、以下同様)

ボロビョワさんのように、ドンバスから択捉に引っ越した人は多い? 2014年以降、22年

四島で何人くらいいる?

2月15日

文化会館でドンバスから送られた彫刻の写真を撮ってください。誰が作り、なぜ択捉に送ったのか確認してほしいです。択捉とドンバスの人達のため?

動画は択捉、ドンバスの文字アップと〇〇を撮ってほしいです。

<出張のポイント・注意事項>

・無理はしないように

・取材予定の変更や新しいニュースを見つけた場合には、すぐ連絡してください。

★最重要取材は礼拝堂です。★〇〇のメインになります。最優先でお願いします。

・写真はできるだけ多く撮ってください。

外観(できればドミトリーさんと一緒に)日本人墓地も写るカットが望ましい。

内部の様子、イコン(聖像画)も

〇〇複写とインタビュー〇〇〇〇を忘れずに。

・択捉は2年ぶり。島の変化や発展(プログレス)を見つけたら〇〇〇〇小さな変化でも構いません。

・動画撮影にもチャレンジを。

・撮影対象:礼拝堂(外観・内部・イコン) CBO犠牲者のための〇〇クリリスクの街並み。

・去年夏の国後・色丹の動画は素晴らしかったです。そのイメージで。

・1カット10秒以上、横向き撮影、撮影中はスマホを大きく動かさない。

・冬場は充電が切れやすいので注意。

・取材が終わったら〇〇カメラを充電

・予備のSDを持参

・バッテリーが切れた場合はスマホで〇〇〇〇

ようするに、これはロシア人スタッフを択捉島に派遣して、現地取材をしてもらうにあたっての指示、注意事項を記したものだ。なぜロシア人スタッフを使うのかというと、日本政府が北方四島への渡航自粛を求めているからだが、北海道新聞にかぎらず、日本のメディアはロシア人スタッフを使って現地取材するのが普通だ。(日本国政府の立場は、ロシアの査証を取得して四島を訪問することは、ロシアの主権を認めることにつながるというものだ)

この指示・注意事項は、その内容からして、2026年2月18日(ネット版)に掲載された記事『<ウクライナ侵攻4年>北方領土にも長期化の影 択捉島に遺族が慰霊施設 ウクライナからの移住者「平和な島に残る」』のためのものだったと考えられる。ネット版には今も、その時の取材で撮影された動画を見ることが出来き、指示にある礼拝堂、イコン、日本人墓地、ドンバス(ウクライナ東部)から送られてきた彫刻作品が映っている。

<ウクライナ侵攻4年>北方領土にも長期化の影 択捉島に遺族が慰霊施設 ウクライナからの移住者「平和な島に残る」(動画):北海道新聞デジタル

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