北千島シュムシュ島(占守島)は、その自然の美しさだけでなく、歴史的価値の面でも興味深い場所だ。1945年、ソ連軍が第二次世界大戦の終結を迎えたのはこの地だった。今日、同島は歴史家や調査関係者だけでなく、当時の出来事を若い世代に伝えたいと願う活動的な若者たちをも惹きつけている。サハリン州観光省のナタリア・パホルコヴァ第一副大臣が、ASTVに詳細を語った。
――2024年より、同州では観光・愛国教育を目的としたプロジェクト「В курсе」が実施されています。このプロジェクトの趣旨と、なぜ今それが重要なのかについて教えていただけますか?
「このプロジェクトが大統領文化イニシアチブ基金の支援を受けられたことは素晴らしいことです。2025年および2026年の実施に向けた助成金も獲得できました。初年度である2024年は独自に実施しましたが、現在は資金に加え、同基金のような強力な組織からの支援も得られています。また、『ロスパトリオット』のような主要なパートナーが観光、愛国心、郷土史、そして教育というこの使命の実現を後押ししてくれています。このプロジェクトの核心は、単にサハリン州にある愛国的な史跡を紹介することだけではありません。極東地域やその若者たち、そしてロシア全土の人々に、第二次世界大戦中に極東で何が起きたのかを伝えることにもあります。教科書のわずか数行の記述では、その意味を十分に理解することはできないからです。記憶や歴史的出来事の解釈が書き換えられつつある今日、こうした出来事を知ることは極めて重要です。なぜ8月18日が私たちにとって重要なのか、なぜサハリンやクリル諸島(北方四島を含む千島列島)、そして極東地域全体で、9月3日を『第二の戦勝記念日』として祝うのか。なぜ、これが私たちにとってこれほど大きな意味を持ち、重要なのか。

――政府は、(占守島での)野外博物館の創設や、愛国教育を目的とした周遊ルート「シュムシュ島の道」の整備など、多大な取り組みを行ってきました。史跡は公開されており、若者グループも2年連続で現地を訪れています。子供たちに対して、どのような目標を掲げているのでしょうか?昨シーズンの活動から、すでに何らかの初期的な結論を導き出すことはできますか?
「もちろんです。まず、サハリン州政府がこの件に組織的に取り組んでいることは素晴らしいことですし、私たちはすでに85周年記念行事の準備も進めています。シュムシュ島には2年連続でテントキャンプが設営され、捜索チームが活動できる拠点ができています。歴史家たちも膨大な量の作業を行っています。歴史センターや著名な連邦機関も参加しており、彼らにとってもこれは大きな機会となっています。彼らは実際に島を訪れて主要な作業、例えば戦没者の遺骨の収容などを行っています。『ロシア捜索運動』のアルチョム・バンドゥーラ氏のチームは素晴らしい活動をしています。また、歴史家のイーゴリ・アナトーリエヴィチ・サマリン、アレクセイ・オクリメンコ、ユーリー・アナトーリエヴィチ・フィリペンコの各氏が、素晴らしい書籍やパンフレットを制作し、記述の修正や事実関係の明確化を行っています。要するに、膨大な歴史的作業が進められているのです。そして、この遠征と「ロスパトリオット・センター」のおかげで、志の高い若者たちを現地に連れて行く機会も得られています」
「意識の高い若者」とは、ロシア国内の愛国心をテーマにしたコンテストなどで優秀な成績を収めた若者たちのことです。彼らには、第二次世界大戦の終結の地を訪れ、クリル諸島への上陸作戦の足跡をたどり、こうした栄光の地を実際に目にする機会が与えられています。なぜ若者を巻き込むことがそれほど重要なのでしょうか?それは、こうした場所を訪れることで、若者たちが自国の国境や歴史的出来事を全く異なる視点から捉えるようになるからです。また、若者たちの力によって、新たな要素が創出され、歴史的資料の活用も進んでいます。あるグループは映像作品を制作し、別のグループはガイドブックを、またあるグループは授業用教材を作成するといった具合です。昨年は観光ルートの策定に若者を参加させましたが、彼らにとってそれは大きな貢献となりました。ルートの改善作業にも携わったのです。今シーズンは6つのグループが活動していますが、各グループには8月末までの特別な任務がそれぞれ与えられています」

「例えば、最初のグループは教師を含む、全国から集まった素晴らしい若者たちで構成されていました。彼らは、小中学生向けに第二次世界大戦、特にシュムシュ島やクリル上陸作戦に関する授業用教材を作成しました。高校生向けの教材も制作しています。各グループに独自の任務や有意義な使命があるというのは素晴らしいことです。しかも、それらの内容は若者たちの意見を積極的に取り入れて作成されています。彼らは全く異なる世界に生きており、学習方法や情報の提示の仕方も私たちとは全く違うからです。中には、コンピュータゲームやボードゲームを制作するグループもあります。つまり、若者自身に向けたものを作っているのです。遊び心や魅力、双方向性のある要素を通じて学ぶ一方で、ソ連兵の英雄的行為の価値を損なうようなことは決してありません。
—-昨年の参加者と今年島を訪れた参加者を比較すると、認識の面で何か顕著な違いは見られますか?彼らはどのような反応を示していますか?

「参加者の意識の変化は実に顕著です。特に嬉しいのは、2年目もまたそこへ行きたいと熱望する子供たちがいることです。例えば、初年度に参加した子供たちの中には、今年の最初のツアーにも既に参加した子たちがいます。彼らはシュムシュ島やそこで起きた歴史的出来事に深く感銘を受けており、今年が終わる頃には、私たちの観光・郷土史探訪プログラム『В курсе』のアンバサダーになってもらうつもりです。彼らはこの体験で得た知識を自ら広め、語り継ぎ、共有してくれているのです。私たちは探訪ツアーや各グループの滞在終了後に必ずアンケートを行っていますが、参加者からはこんな声が聞かれます。『もしここに来ていなかったら、自国の国境の価値や、戦後ほとんど報じられることのなかったあの英雄的な行為の価値を、決して理解することはできなかったでしょう』と」(astv.ru 2026/7/30)



