国後島の羅臼山火口から硫黄流が噴出 専門家、火山活動の活発化を懸念

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国後島にある人気の観光地メンデレーエフ火山(羅臼山)の噴火口から蒸気やガスが噴出し、活動が活発化しているのが確認された。火山学者はこの現象を、火山活動の活発化を示す可能性のある兆候と見ている。この点に関して、科学者たちは、長い歴史を持つこの火山の監視体制を強化する予定だ。(sakh.online 2026/8/8)

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メンデレーエフ火山北西噴気地帯における短期的な活動活発化について(クリル自然保護区

2026/8/6)

2026年8月2日から4日にかけて、クリル国立自然保護区の職員や住民の関心が、メンデレーエフ火山(標高887m、非公式には「眠れる森の美女」とも呼ばれる)に集まった。同火山の北西噴気地帯において、蒸気およびガス(ソルファタラ)の活動活発化が観測されたためだ。

メンデレーエフ火山の北西噴気地帯の蒸気・ガスの活動。2026年8月2日。撮影:エドゥアルド・コテンコ

同火山は活動を続けており、その活動状況は4つの噴気地帯において顕著に確認できる。その中でも北西噴気地帯は、観光客が最も多く訪れる有名な場所。メンデレーエフ火山は、その独特な地質学的特徴からサハリン州の自然記念物に指定されており、南クリル地区保護地域の一部を構成している。

2026年8月2日から4日にかけて、北西噴気地帯では熱および蒸気・ガス活動の顕著な活発化が見られたが、この活動は現在も続いている可能性がある。ただし、8月5日時点では、その活動の強さは幾分落ち着きを見せていた。こうした活動の急増はクリル諸島の火山活動における自然な一局面ではあるが、科学的な分析と厳格な安全対策が求められる。

メンデレーエフ火山北西噴気地帯(2026年8月2日、撮影:エドゥアルド・コテンコ)

事象の推移と科学的モニタリング

ガスおよび蒸気放出の急激な増加を示す最初の兆候は2026年8月2日に確認され、SNSチャンネル「Kunashir Excursions/Ecopark/OksanaRiznich」で公表された。

保護区に影響を及ぼす自然環境を含む、自然システムの継続的なモニタリングの一環として、保護区の職員は直ちにロシアの主要な火山学者に連絡を取り、状況に関する専門的な評価を求めた。8月5日、クリル自然保護区の研究担当副所長代理であるセルゲイ・ステファノフ氏が、活動状況のパラメータを記録するため、北西噴気地帯への緊急現地調査を行った。現地調査の時点では、噴出のピークはすでに過ぎており、明らかな異常や重大な変化は確認されなかった。現在は安定した水蒸気の噴出が観測されている。火山学者が強調するように、地熱系は地下の流路が複雑かつ広範囲に及ぶネットワークを形成している。加熱の段階が変化するのは、多くの場合、水文地質学的な要因(例えば、加熱帯への地下水の追加流入や局所的な深部での活動など)によるものだ。なお、ロシア科学アカデミー地球物理調査研究センター・シベリア支部(国後島ユジノクリリスク=古釜布)によると、当該期間中、この地域で地震活動の活発化は観測されなかったという点も重要だ。

どのような危険があるのか?専門家による警告

活動が活発化していた時期、ある観光客のグループが、強い硫黄ガスの臭気が漂い、「煙」のようなものが立ち上っている中で当該エリア(噴気地帯)に立ち入ったとの報告が地元住民から寄せられた。その結果、めまいや吐き気、脱力感を訴える観光客が出たほか、安全な場所まで下りるために介助を必要とする事態も発生した。

一時的に活動が強まった後も、北西部の噴気地帯は依然として危険度の高いエリア。ロシア科学アカデミー極東支部・海洋地質地球物理学研究所の火山学者であり、地質・鉱物学博士でもあるドミトリー・コズロフ氏は、活動が不安定な時期にこの地帯に留まることの差し迫った危険性について、次のように警告している。

「噴気孔から放出されるガスは、主に水蒸気、二酸化炭素、硫化水素、二酸化硫黄で構成されています。こうした蒸気やガスに長時間さらされると、健康に悪影響を及ぼす恐れがあります。さらに、溶融した硫黄の流出や、高温の熱水・泥の噴出も大きな危険をもたらします」

歴史的背景:過去にも同様の事例があった

メンデレーエフ火山では、噴気活動の変化は珍しいことではない。この自然記念物の調査の歴史において、多くの類似事例が記録されている。

– 1978年8月15日:北西部地帯にある有名な「スポコイナヤ」噴気孔において、液状の溶融硫黄の流出が記録され、ガス温度は113℃まで上昇した。

– 1984年:同じ噴気孔で蒸気温度が111℃に達した。また、隣接する「レヴシャヤ」噴気孔では温度が130℃に達した。

– 1990年:噴気孔での硫黄の融解や新たな温泉の出現が確認された。

– その他の時期:観測が行われた様々な年において、科学者たち(サハリンの火山活動研究で著名なR.V.ジャルコフ氏など)により、地熱活動の活発化や、蒸気・ガスの放出量の変化が記録されている。 ――2000年から現在にかけて、噴気孔の温度は109℃から95℃(2009年6月時点)へと低下傾向にある。

ロシア科学アカデミー・ウラル支部ザヴァリツキー地質・地球化学研究所(エカテリンブルク)の地質・鉱物学候補(博士号相当)であり主任研究員のアレクサンドル・マリシェフ氏と、同研究所の研究員リディア・マリシェヴァ氏が、これらの写真および動画資料を確認した。

「外見上、これは硫黄・オパール流です。1940年代後半に日本の硫黄採掘者に続いてメンデレーエフ火山の北西(NW)フィールドを調査したA.K.マルコフ(1958年)は、こうした流れを『硫黄泥』流と呼びました。北西フィールドにおけるこの流れの構成物質は、硫黄とオパール(二酸化ケイ素)がほぼ等量で混ざり合ったものです。実際、北西フィールド全体がこうした流れで構成されています。地表に出るとそれらは急速に崩壊し、フィールド表面の大部分を覆う白灰色の砂へと変化します。活動状態にあるとき、こうした流れの流動性は、溶融硫黄(112℃で固化する)ではなく、液状のケイ酸ゲルによって決まります。そして、そのケイ酸ゲルの可塑性や流動性は、温度よりもむしろ組成中の水の存在に依存しており、低温下(水の凝固点である0℃に至るまで)でも維持されます。『乾燥するとゲルは水分を失って硬化し、まずシリカゲルに、次いでオパールへと変化します。最終的に、硫黄とオパール(二酸化ケイ素)からなる固化した流れ、言い換えれば硫黄泥が得られるのです』とアレクサンドル・マリシェフ氏はコメントした。

セルゲイ・ステファノフ氏自身は、この状況について次のようにコメントしている。「2026年8月5日に噴気地帯を訪れた際、特に激しい火山性蒸気やガスの活動は見られませんでした。実際、フィールドはいつもの様子に戻っており、全体として概ね正常な状態でした。私たちは、噴気孔から直接流れ出ている水流の温度(T)と水素イオン指数(pH)を測定しました。2026年8月5日に行った迅速分析では、以下の数値が記録されました。

地点1(フィールド北西部の登山道近くにある湧水):T — 39.3℃、pH — 3.18。」

地点2(フィールド北西部の北にある温泉):T — 44.3℃、pH — 2.35。

「硫黄流の噴出は、千島列島の火山において、それほど一般的ではないものの、比較的よく見られる現象です。かつてソ連の地質学者G.M.ウラソフとR.V.オストロウモフは、メンデレーエフ火山(国後島)、ベルタルベ火山(択捉島)、エベコ火山およびビリビノ火山(パラムシル島)において、同様の現象について報告している。

硫黄流の噴出について最も詳細な記述を行ったのは、日本の地質学者・渡辺武男氏であり、知床火山(北海道)での事例が挙げられる。この現象自体は特に危険なものではない。褐色の硫黄は120℃以上の高温であり、硫黄の噴出の合間には、蒸気や噴気ガスの放出増大を伴って過熱水が流出することもある。しかし、これは噴火に先立つ火山活動の直接的な兆候ではない。これらは間違いなく、地下深部でのプロセスや火山の熱的状態の亢進による結果だ。とはいえ、他の多くの前兆現象と同様に、これらによって将来起こりうる噴火の時期や規模を確実に予測することはできない。数ヶ月にわたって続くこともある硫黄流の噴出の圧倒的多数は、実際の噴火に至ることなく終わる。

「しかし、噴火の可能性を排除することもできない。メンデレーエフ火山は活火山であり、噴火の可能性はある。同火山の最後の大きな噴火は約2,500年前のことであり、その際に山頂ドームが形成されました」と、ロシア科学アカデミー極東支部海洋地質・地球物理学研究所の火山学・火山ハザード研究室長であり、地質・鉱物学博士であるアルチョム・デグテレフ氏はコメントしている。

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