北方四島を含むサハリン州 教育関係者の子供を幼稚園へ優先入園

サハリン

サハリン州議会で、教育関係者の子供を対象とした幼稚園への優先入園制度を定める法案が、第一読会を通過した。この法案は、国公立の教育機関に勤務する教職員の子供が、州内の幼稚園へ優先的に入園できるようにするものであり、現行の州教育法(2014年3月18日付法律第9-ZO号)を改正するものとなる。

本法案が策定された背景には、主に2つの要因がある。第一に、ロシア連邦大統領令(2026年7月20日付大統領令第498号「教職員に対する追加的支援措置について」)において、各州の当局に対し、教育関係者の子供の幼稚園優先入園を認め、その実施手順を整備することが推奨されていることである。

第二に、教育分野における人材確保の問題がある。サハリン州では、教職員の約25%が50歳以上である一方、30歳未満はわずか14%にとどまっている。また、自己都合による離職率も高く、全離職者の90%以上を占めている。その主な理由として、過重な業務負担、不十分な給与、精神的な疲弊などが挙げられている。

※ロシア統計局のデータによると、2026年8月の国内平均給与は10万3,014ルーブル(約19万9,800円)だったが、教育部門は4万6,130ルーブル(約8万9,500円)と最も低かった。(astv.ru 2026/10/30)

こうした変更は連邦法とも整合している。連邦法「ロシア連邦における教育に関する法律」では、各州の当局が教職員に対して追加的な支援措置を講じることが認められている。本措置は組織的な対応であり、直接的な金銭の給付を伴うものではないため、州予算からの追加支出は必要としない。法案は第一読会において、議員全員の賛成を得て可決された。

なお、ノヴォシビルスク州やハバロフスク地方では、すでに同様の措置が導入されている。これらの地域における先行事例からは、こうした取り組みが教職員の定着を促し、教育職の社会的地位を高める効果があることが示されている。(択捉島の地元紙「赤い灯台」2026/11/4)

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