自民党の鈴木宗男参院議員は4日、首相官邸で高市早苗首相と面会し、ロシア当局にスパイ容疑で拘束されている北海道新聞の男性記者の早期釈放に向けた対応について意見を交わした。面会後、鈴木氏は記者団に、政府がロシア側と外交ルートで交渉しているとして「政府が今、静かな対応をしている。これは正解だ」と評価した。ロシア側についても「間違いなく人道的な対応はしてくれると思っている。これは感謝したい」と語った。
男性記者は10月13日、ロシア極東サハリン州でロシア連邦保安局(FSB)に拘束され、モスクワに移送された。ロシア側は日本の情報機関の指示を受けて情報収集をしていたと主張しているが、日本政府は否定している。裁判所は12月12日までの勾留を認めている。
鈴木氏は首相に対し、自身がロシア側から得ている情報などを伝えたという。首相とのやり取りを紹介し、「とにかく日本としても、本人の釈放に向けて最大限の努力をしていきたい。今、外交ルートでやっているところだという話をした」と述べた。
■日露外相会談「スタートラインに立った」
この問題を巡っては、茂木敏充外相が10月30日、ロシアのラブロフ外相と約5年ぶりに正式会談し、男性記者の即時解放を要求した。鈴木氏は会談について「話がかみ合っているかどうかが問題だ」としつつ、「対話の機会ができたというのは極めて良かった。スタートラインに立ったということは事実だ」と評価した。
鈴木氏は早期釈放に向けた対応について「こういった事案は静かにやるしかない」と強調。「一方的にこうだ、ああだと言うのは逆に問題をこじらせてしまう」と述べ、慎重な外交姿勢に理解を示した。
鈴木氏は国会議員として長年、対露外交に関わってきた。10月14日には在日ロシア大使館を訪れて早期釈放を要請。ロシア側から「健康状態に問題はなく、本人は元気だ」との連絡を受けたという。
鈴木氏はこのほか、沖縄の経済政策を県知事と関係閣僚が話し合うため11月6日に開かれる「沖縄政策協議会」を巡り、首相に沖縄振興への配慮を求めた。首相について「気合が入って、沖縄のために頑張りたいとおっしゃっていた」と明かした。(産経新聞2026/11/4)


